◆ジャパンC追い切り(23日)
第42回ジャパンC(27日、東京)の追い切りが23日、東西トレセンなどで行われた。今秋のG1シリーズは、すべてG1未勝利馬が勝利。「東西ジャッジ」は1着賞金が4億円に上積みされた大一番も乱戦模様とみて、新たなG1馬誕生の可能性を占う。
水納(以下、水)「外国馬が4頭参戦し、今年は多彩なメンバーですね」
坂本(以下、坂)「そうは言うけど、日本勢は小粒な印象がするな。G1馬は3頭にとどまって、波乱の予感がしてくるよ」
水「前走の京都大賞典で重賞初勝利を挙げたばかりでも、ヴェラアズールは侮れませんね。もともと体質の弱さからダートを使っていましたが、芝に転向後の全5戦で上がり最速をマーク。直線が長い東京2400メートルでは、よりその持ち味が生きそうです。渡辺調教師も『ちょっと驚くぐらいの脚』と、前走を評価していましたよ」
坂「G12勝馬のラブリーデイを全兄に持つボッケリーニも怖いな。血統もだし、東京は2戦2勝でしょ?」
水「意外にもG1初挑戦なんですよ。1週前追い切りは反応がひと息に見えましたが、今週はしまいの脚も鋭く、明らかに変化がありました。兄も手がけた池江調教師は『本来は中長距離が得意なはずなんだろうけど、短めの距離しか使えなかった。でも、口向きが改善されて、中長距離も使えるようになった。ラブリーデイにはこの距離は長かったが、ボッケリーニの方が合っている』と、適性の高さに期待をかけています」
坂「“折り合い”と言えば、国枝調教師が『みんなそうだけど、いかにリズム良くいって、しまいに余力を残せるか。アーモンドアイだって有馬記念では引っかかって負けたけど、最初(18年)のジャパンCはあの時計(JRAレコードの2分20秒6)で走れたわけだからね』と話すように、やはり距離適性と折り合いが大事そうだね」
水「その点はヴェラアズールやボッケリーニもそうですし、前走から陣営のトーンが上がっているヴェルトライゼンデも不安はなさそうですもんね」
坂「ハーツイストワールについて国枝師は『乗りやすいし大丈夫』と太鼓判。中2週だけど好調をキープしている動きで、東京は【3601】と絶好の舞台だ。重い印を打ちたいなあ」
水「ジャパンCでG1初制覇なら、5年ぶり10頭目です。今年のメンバーなら、夢ではなさそうですね」