【天皇賞・春】2001年テイエムオペラオー史上初の盾3連覇 「見慣れた光景」で大記録達成 

01年、絶対的な強さを見せて勝利したテイエムオペラオー
01年、絶対的な強さを見せて勝利したテイエムオペラオー

◆第167回天皇賞・春・G1(4月30日、京都・芝3200メートル)

 見慣れた光景に、しばらく特別な感情は湧いてこなかった。残り100メートルで馬群を抜け出したテイエムオペラオーが、メイショウドトウを引き連れてゴール。前年の宝塚記念から、G1で5度続けて同じ1、2着の組み合わせとなった。

 00年の春秋と合わせて史上初の盾3連覇、歴代最多タイのG1・7勝(当時)。馬を出迎え喜ぶ陣営を目にして、とんでもない記録が達成されたんだと我に返った。前走の大阪杯は放牧先の降雪による調整遅れが影響して9戦ぶりの敗戦。状態が上向いていた叩き2走目できっちり結果を出した。

 まだまだ天下は続く。この時点ではそう信じて疑わなかった。だが、8度目のG1制覇に手に届かないまま、この年の有馬記念で引退。駆け出しだった記者は1年3か月ほどトレセンで取材させてもらい、休まず大レースに出てきて当たり前のように勝ち続ける「絶対王者」の姿を見せてもらった一方で「競馬に絶対はない」ことも教わった。

 20年以上がたった今でも「凱旋門賞に出ていたら」とか「春の天皇賞なら3連覇できたのでは」と想像する時がある。頭の中で最強馬の一頭として君臨し続けているからだろう。(吉村 達)

 ◆01年春の盾 前年にG15勝を含む8戦8勝だったテイエムオペラオーが前走の大阪杯でまさかの4着。前走の阪神大賞典を圧勝したナリタトップロードと人気を分け合ったが、レースでは直線で力強く抜け出し、鮮やかなG17勝目。メイショウドトウが2着、ナリタが3着。

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