【オークス】リバティアイランド、2冠へ超万全「ストレッチをするように走ったら」衝撃の10秒8

リバティアイランド(左)は馬なりで軽快に加速し、2馬身先着
リバティアイランド(左)は馬なりで軽快に加速し、2馬身先着

◆オークス追い切り(5月17日、栗東トレセン)

 第84回オークス(21日、東京)の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。桜花賞馬のリバティアイランドは栗東・CWコースでの併せ馬で6ハロン83秒2―10秒8を軽々とマークし、追走先着。史上17頭目の牝馬クラシック2冠へ視界はクリアだ。

 追い切りを見た者すべてをうならせるに十分な動きだった。角馬場で入念にほぐしたリバティアイランドは、朝一番に川田を背に栗東・CWコースで3頭併せ。走り出しもスムーズで、鞍上との息はぴったり。外サルファーコスモス(5歳3勝クラス)と中ベルシャンブル(3歳1勝クラス)の後ろで折り合いも完璧についていた。

 最大の見せ場は直線を迎えてから訪れた。1ハロンまでは前2頭の1馬身後ろで我慢させる。そして川田が手綱を緩めると、しなやかな筋肉が躍動する。ゴールでは逆に、2馬身ほど前に出ていた。モニターに掲示された時計は6ハロン83秒2、ラスト1ハロンは衝撃の“10秒8”だった。この日の栗東で、他に10秒台を出した馬はいない。1週前の静かな追い切りとは真逆の、圧巻のパフォーマンスで締めた。

 追い切りを終えた川田は「時計ほど無理している感じではなく、リズム良くストレッチをするように走ったらこの時計が出ていた、というところです」と驚きはなかった。この馬の持つ能力からすれば、難しいことではないからだろう。

 1冠目の桜花賞では前半に進んでいかず、4角16番手だった。しかし、上がり3ハロン最速32秒9の末脚で差し切ってみせた。鞍上は「上手にゆったりと走った結果、あの位置からということになったところです。無事に結果を得ることができたなというレースでした。オークスに向けてもいい競馬になったと思います」と振り返った。

 今回は距離がポイントになるが、「距離に関しては、やってみないとわからないところですので。彼女自身も学んでここまで歩んでくれていますので、2400メートルを走れるようにというところですね」と表現した川田。史上17頭目の春の牝馬2冠へ。人馬一体の走りができれば、結果はおのずと付いてくる。(山下 優)

【中内田師に聞く】 

  ―追い切りのテーマは。

「ジョッキーの感触と、馬の状態の確認だけですね」

 ―タイムについて。

「動く馬ですし、能力の高い馬なので、これくらいは出るだろうという感触ですね」

 ―桜花賞前と比べて。

「シャープになっていますし、動きももうひとつ良くなっていますのでそれが体に表れて、いい追い切りにつながっています」

 ―東京2400メートルです。

「こなしてくれるとは言い切れないですが、ちゃんと対応してくれるという希望は持っています」

 ―最後に抱負を。

「いい状態で競馬に臨めます。暑い日が続きますので、当日までしっかりとケアしていきたいです」

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