史上最年少19歳・佐々木大輔騎手が函館リーディング 武豊も評価「なかなかこんなに勝てないよ」

セレモニーで声援に応える佐々木(左)(カメラ・高橋 由二)
セレモニーで声援に応える佐々木(左)(カメラ・高橋 由二)

 函館2開催で18勝を挙げ、佐々木は85年の中舘英二現調教師の20歳を抜き、史上最年少で函館リーディング騎手を獲得する快挙を達成した。セレモニーで祝福されると「素直にうれしいです。1週目からたくさんチャンスのある馬に乗せていただきました」と感謝が口をついた。一方で今週は土曜8鞍、日曜10鞍で勝利できず「申し訳ないと思います」と反省も忘れなかった。

 充実の夏を過ごしている。2年目で初めて津軽海峡を渡り、武豊、横山兄弟などトップ騎手がしのぎを削る激戦の北海道シリーズに参戦してきた。「何も変わってはいないんですけどね」と謙遜するが、レース動画のチェックを繰り返し、滞在中は午後の厩舎回りを行うなど、妥協せず努力を重ねる日々。昨年9勝だった勝ち鞍を函館終了時点で37勝(JRA通算46勝)まで積み上げた。

 「反骨の精神」が19歳の原動力だ。競馬学校時代は「何とか賞とか、僕だけ取っていないんですよね」と佐々木。デビュー年から今村、角田河が華々しく結果を残し「去年の同期の活躍は悔しかった」と素直に吐露する。今月1日、自身初の一日4勝を挙げたが、最終レースで首差届かず2着に終わると悔しさをにじませ、笑顔は決してみせない負けん気ものぞかせた。

 大先輩のレジェンド、武豊も「先輩騎手がいる中で、なかなかこんなに勝てないよ。上がってくると思う」と評価する19歳は、このまま札幌に参戦する。「毎週、コンスタントに勝ち星を挙げられるように頑張りたい」。初の勲章を手に、次は北都を沸かせる。

 ◆佐々木 大輔(ささき・だいすけ)2003年11月24日、茨城県生まれ。19歳。競馬学校を経て22年3月に美浦・菊川正達厩舎からデビュー。同年4月10日、22戦目の中山7R(スイートカルデア)で初勝利。同年10月29日のアルテミスS(コウセイマリア)で重賞初騎乗し、8着。JRA通算654戦46勝。161・6センチ。

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