◆第146回中山大障害・JG1(12月23日、中山競馬場・直線芝4100メートル)
障害絶対王者のオジュウチョウサンが昨年限りで現役を引退して、春の王者イロゴトシも不在とあって混戦ムードが漂う。どこからでも狙えそうなメンバーなら、前走の東京ハイジャンプで重賞初制覇を3連勝で飾ったマイネルグロン(牡5歳、美浦・青木孝文厩舎、父ゴールドシップ)にもチャンス十分とみる。
前走は力を要する重馬場だったが、手綱を執った石神深一騎手はプラスに働いたとみている。父ゴールドシップ、母の父ブライアンズタイムという血統背景からもスタミナ、パワーの裏付けがあるのは心強い。タフなスタミナ比べになるのは間違いない一戦で、ここ一番の踏ん張りにつながるとみたい。
そして鞍上が評価するのは障害馬としてのセンスの良さだ。「普段の調教とかではおっとりしていて乗りやすいです。美浦では無駄な力を使わないが、競馬にいくとしっかりとハミを取っていくので、スイッチの切り替えのうまさはすごい。一流馬に必要なスイッチを持っています」と、確かな能力を感じ取っている。長らくオジュウチョウサンとのコンビでジャンプ界をリードした名手が、大一番でやってくれると期待したい。(坂本 達洋)