◆若葉S・リステッド(3月16日、阪神競馬場・芝2000メートル、上位2頭に皐月賞の優先出走権)
実はデビュー前に今や3歳牡馬戦線の主役候補、シンエンペラー(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父シユーニ)を上回るほどの評価を陣営から受けていたのがミスタージーティー(牡3歳、同、父ドゥラメンテ)。その素質馬がいよいよ「勝負駆け」を迎えた。
直線で進路がなくなったホープフルS(5着)、イレ込んでいたうえに道中でもゴチャついた共同通信杯(7着)は敗因が明らかなレース。決して力負けではないとみている。先週7日の栗東・CWコースでは追走から遅れたが、6ハロン82秒3―11秒1という時計からも分かるように相手が動きすぎただけだ。
矢作調教師も「動きは良かったよ。前走は参考外。改めてというところです」と力を込める。前走の共同通信杯後に「何とかダービーに出したい」と口にするなど期待値は下がっていない。本来の力を出しきり、春2冠へ滑り込む。(山本 武志)