◆第73回スプリングS・G2(3月17日、中山競馬場・芝1800メートル、上位3頭に皐月賞の優先出走権)
ルカランフィースト(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父イスラボニータ)は前走、今回と同舞台の若竹賞ですばらしい末脚を披露した。スタートは行き脚がつかず後方9番手を追走。4コーナーでは不良馬場で全頭が外を回す中、さらに大外を選択して直線入り口は最後方となった。それでも、徐々にエンジンがかかると残り200メートルから一気に伸びて全馬をごぼう抜き。そのキレは昨年の皐月賞馬・ソールオリエンスのようだった。
手綱を執った横山武史騎手も「すごい脚でびっくりしました」と、目を丸くするほど。不良馬場に脚をとられ追走に苦労しながらのパフォーマンスだから、良馬場ならどれだけの脚を見せるのかと期待させる。3戦で唯一の敗戦は遠征の京都2歳Sだが、今回も輸送のない中山なら最大限にパフォーマンスを発揮できる。しかも、開催4週目を迎える中山芝コースはかなりの外差し馬場と、トラックバイアスも味方。皐月賞の出走権獲得へ向けて、視界は良好だ。(角田 晨)