◆第169回天皇賞・春・G1(4月28日・京都、芝3200メートル)
ブローザホーン(牡5歳、栗東・吉岡辰弥厩舎、父エピファネイア)は年明けの日経新春杯で鮮やかな重賞初制覇を飾った。初勝利が9戦目(2022年6月25日、函館・芝2000メートル)の3歳未勝利という遅咲きが、いよいよG1の大舞台に立つ。
初勝利以降も堅実な戦いぶりだったが、軌道に乗ったのは昨春から。5月に3勝クラスの烏丸Sを5馬身差、夏にはリステッドの札幌日経オープンを6馬身差で快勝した。特にスローペースだった札幌日経OP(芝2600メートル)は引っ張り切りの手応えで道中で先頭に立ち、直線では突き放す一方で、スタミナを存分に見せつけた。
阪神大賞典は初の3000メートルで、やや行きたがったが、それでも3着。420キロ台の馬体重が示すように、生粋の「マラソンランナー」の体形に映る。得意の京都、長丁場で真価発揮か。(吉田 哲也)