夢のある血統(美浦)

グラフレナート
グラフレナート

 こんばんは、坂本です。今朝は美浦で取材をして、今は自宅からお届けしております。

 さて、先週のブログでは痛いのかゆいのと騒いでいた左足の外反母趾(ぼし)ですが、ようやくお陰さまで快方に向かってきました。昨夜あたりも寝る前に鈍痛があり、「このまま治らないんじゃ…」と憂うつになっていましたが、一夜明けてのこの時間になって普通に歩けるようになりました。病院で処方された薬は飲んでいたのに、なかなか1週間たっても変わってこないなと嘆いていましたが、おそらく6Eサイズの幅広の靴が足になじんで患部の負担が減ってきたことが大きそうです。これまで革靴なども幅の広い4Eのタイプを選んでいましたが、その上をいく規格だけあって、変に圧迫されずにすんでいるみたいです。これでバリバリ取材ができるはず…と思いますが、毎度のことながら節制第一と思い知らされました。

 それではそろそろ本題へいきましょう。まずは矢嶋厩舎からいきます。今年3月に新規開業して、まだデビューしている2歳馬はいませんが、血統的に面白そうな馬は何頭も入厩してきています。セラヴィーナス(牝、父ブリックスアンドモルタル、母アプローズユウ)は、ゲート試験合格後の放牧を挟んで、5月24日に帰厩しています。祖母に桜花賞馬アユサン、叔父に22年の朝日杯FSを制したドルチェモアがいる血統馬です。手塚厩舎出身で、アユサンの調教をつけていた矢嶋調教師にとっては「そういった血統をやれるのは楽しみです」と星野壽市オーナーへの感謝を口にします。福島デビューを視野に入れているそうで、「まだ子供っぽいし、成長の余地はありそうです。気持ちは変なところはなく、乗りやすいですね。アユサンやアプローズユウとは、あまり似ていない感じです」と印象を語っていました。

 星野オーナーの愛馬つながりで紹介したいのが、ワサンノタイカ(牡、父ヤングマンパワー、母エリナイトニケ)です。おなじみの「上毛かるた」にちなんだネーミングで、「和算の大家 関孝和」が由来のようです。すでにゲート試験には合格して、5月10日に放牧に出ており、矢嶋師は「体力をつけて行って、夏以降のデビューになると思います」と語っていました。そのうち「草津よいとこ 薬の温泉(いでゆ)」から、「クスリノイデユ」なんて馬名が登場しないかななんて期待したりしますが、ちょっと話が脱線してしまいましたね(苦笑い)。

 本題へ戻ってブリーズアップセール出身のハイタッチマドンナ(牝、父ウインブライト、母ピーエムルッカ)は、新種牡馬の産駒です。「気がいいですね。やれば動けるし、母の父がキンシャサノキセキで、芝の短距離で活躍できたら」と期待を込めています。ゲートで縛ったりしたため、一度放牧に出すそうですが、そんなに時間を置かずにデビューできそうな気がしています。

 ナンナンプー(牝、父フィエールマン、母シエルクレール)も、今年のブリーズアップ出身の一頭です。くしくもこちらも新種牡馬の産駒ですね。「まだまだ成長できそうで、使ってからが良さそうかも。函館デビューを考えていて、長めの1800メートルくらいの芝でおろしたい」と、青写真を描いています。

 次は宮田厩舎へいきましょう。まずは今週の東京・芝1600Mで初陣を迎えるグラフレナート(牡、父キズナ、母ヴィルデローゼ)の話題から。祖母に08年のマイルCSを制したブルーメンブラットがおり、管理した叔母のフォラブリューテが新馬勝ち、紅梅Sを勝ったのは、まだ記憶に新しいです。宮田調教師は「しっかりと時計を出して、基礎体力は蓄えられています。性格がいいですし、平均点が高い。総合力があります」と、素材の良さを評価しています。

 そしてドゥカート(牡、父レイデオロ、母キャットコイン)は、6月15日の東京新馬戦(芝1600M)に戸崎騎手で予定しています。「これまでの追い切りには戸崎騎手、丸山騎手が乗ってくれていますが、2人とも『すごくいい馬』とほめてくれていて、併せてからの動きが余裕があっていいし、もうワンギア上がりそうです」と、かなりトーンは高かったです。母はデビュー3連勝でクイーンCを制しており、母系の魅力もある血統です。

 ボンヌソワレ(牝、父レイデオロ、母ノッテビアンカ)は、6月23日の東京新馬戦(芝1600M)でのデビューを目指しています。半兄ロングランは、今年の小倉大賞典で2着に好走したオープン馬です。「気性的に難しそうな気がしてひと息入れましたが、テンション的に我慢できています。エンジンのいい馬です」と評価しています。

 エンジェルマーク(牝、父エピファネイア、母ステファニーズキトゥン)は、母がブリーダーズCフィリー&メアターフなどG1を5勝している良血馬です。6月5日に放牧に出ており、「気は良くて、トップラインがきれいな馬」と高評価をしてうえで、まだまだ体力をつけていってからという見立てのようです。

 デアルーチェ(牝、父ドレフォン、母ベルワトリング)は、北海道シリーズでのデビューを目指しています。「週末から時計を出していきますが見栄えのする好馬体。フットワークがいいし、まずは芝から。函館の1800Mか、札幌かは、時計を出していってから考えていきたいです」と語っていました。

 グランシャット(牝、父ルヴァンスレーヴ、母デリケートアーチ)も、函館に移動してデビューに向けて調整を進めています。「気が良くて、スピードがありそう。おそらく短いところだと思います」と評価しています。

 ラッフルズドリーム(牝、父エピファネイア、母キングスローズ)は、5月30日に入厩して、6月7日にゲート試験に合格しました。母はニュージーランドのG1馬で、半兄には18年のエプソムCや20年の関屋記念を制したサトノアーサーがいる血統です。「あか抜けた好馬体ですが、ゲート練習をしていても、まだ体が使いこなせていない感じです。体力強化をしていきたいですし、少し時間がかかりそう」と、今後の見通しを教えてくれました。

 それでは今日のところはこのへんで。

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