【2025年注目馬】奥を感じさせる大型馬ゲルチュタール 陣営が史上最速の男にたとえる逸材

ゲルチュタール
ゲルチュタール

 好メンバーがそろった葉牡丹賞(24年11月30日、中山・芝2000メートル、1勝クラス、12頭立て)で、今後の成長が楽しみになる走りを披露したゲルチュタール(牡3歳、栗東・杉山晴紀厩舎、父ブリックスアンドモルタル)。昨年9月8日の中京・芝2000メートルの新馬戦を勝って以来でプラス12キロ、520キロでのレースだったが、小回りの中山に対応するセンスが光った。

 最内枠で伸び上がるようにスタートし、ダッシュがつかず、トム・マーカンド騎手が気合をつけつつ追走。3角で手が動き、4角ではステッキが入っていた。まだ体が沈み込まず、頭が高い走りで残り250メートルでようやく手前を替えると、体を持て余しながらも3頭の真ん中でしぶとく脚を伸ばした。鼻差だけ惜敗したが、7頭立てで楽な競馬だった初戦から一転、厳しい競馬に対応してみせた。

 担当の房野助手は「まだトモ(後肢)が緩く、踏ん張りがきかないのでゲートはあんなもの。馬体が大きいんですが、鈍さがなく、うまいこと走りにつながっているというか。(陸上のウサイン・)ボルトが足が速いみたいな感じ。同じ運動神経なら、そりゃ背が大きい方がね」と、愛馬の秘めたる能力に期待を寄せる。

 次走は三浦皇成騎手=美浦・鹿戸雄一厩舎=との新コンビで京成杯・G3(1月19日、中山・芝2000メートル)を予定。同助手は「現状でよく頑張ってくれましたが、前走でもまだ本気で走ってないというか、走らされてる感じ。もう少し自主性が出てくれたら」と課題を挙げる。まずはきっちり賞金を加算して皐月賞に向かってほしいが、不器用な印象もあり、広い府中や京都外回りで走る日が楽しみだ。(玉木 宏征)

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