【阪神大賞典】約6年ぶりにユーキャンスマイル騎乗 昨年末結婚の荻野琢真騎手「妻を笑顔にしたい」

荻野琢真騎手
荻野琢真騎手
ユーキャンスマイル(右)
ユーキャンスマイル(右)

◆第72回阪神大賞典・G2(3月17日、阪神・芝3000メートル)

 約6年ぶりのコンビ復活だ。荻野琢真騎手=栗東・フリー=がユーキャンスマイル(牡9歳、栗東・友道康夫厩舎、父キングカメハメハ)の手綱を執る。前回は18年の京都新聞杯(6着)だが、その後もずっと調教には騎乗しており「いい時も悪い時も感触はつかんでいるつもりです。9歳になりましたが、大事に使われているので馬は若いですよ。反応とかを見ていると、以前ほどバチンとは切れませんが、馬は全然元気です」と2度目の実戦騎乗を楽しみにする。

 ユーキャンスマイルはここ3戦、当該週は坂路での追い切り。22年、23年の阪神大賞典の最終追い切りもDPコースや坂路だったが、今回は3週続けてCWコースで併せ馬を消化した。荻野琢が付きっきりで調整し「放牧に出ると普通の馬より緩みやすく、(調教を)やっていってやっていって上がってくる馬ですが、今回は結構いい状態で帰ってきてくれました。カイバも食べているし、厩舎サイドとも相談して、負荷をかけました」とベテランの復活を期待し、スパイスを注入した。

 昨年末には、ボウリングのインストラクターだった女性と結婚。自身の念願だった猫と、愛妻の希望で白い豆柴犬も飼うようになり、一気ににぎやかになった。「ずっと1人だったので、楽しいですね。妻の影響で(ボウリングの)マイボールも買いましたが、全然かないません(笑い)。普段の仕事でも全然意識が変わりました。公私ともにさらに頑張らないと」と充実した表情を見せる。

 先月25日の阪神6Rを勝ったネッケツシャチョウとは昨夏からコンビを組み、5戦できっちり1勝クラスを卒業させてみせた。「毎年、勝ち星が多くはない中で、調教から工夫して勝たせてもらう馬がほとんど。すごくやりがいを感じます。しっかり分母を広げていきたい」と目を輝かせる。調教のモットーは「曖昧な返事でなく、きちんと伝えて誠意を尽くす」。日々の積み重ねが関係者の信頼を得て、今回のチャンスにつながった。「こうして調教に乗っている馬で重賞に挑めるのは幸せです。結果で返したい。馬名(ユーキャンスマイル)にちなんで妻を笑顔にしたいですし」。自身3年2か月ぶりのG2の舞台で存分にアピールする。(玉木 宏征)

 ◆荻野 琢真(おぎの・たくま)1988年7月28日、兵庫県丹波市出身。35歳。2007年3月に栗東・大久保龍志厩舎からデビュー。JRA通算141勝(3月11日現在)。重賞は09年日経新春杯(テイエムプリキュア)の1勝。162・0センチ、50・5キロ。血液型はA。趣味はロードバイクや登山で「一人でテントをかついで剱岳(富山県)を登りました」。ゴルフのベストスコアは71。10年に開設したアメーバブログも「(ファンからの)コメントがありがたいです」と、こまめに更新している。

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