【池添謙一のKen to 1】藤岡康太騎手の思いを胸に精いっぱい騎乗します

池添謙一騎手
池添謙一騎手

 今週は本当に悲しく、本当につらい出来事がありました。僕の大事な後輩であり、仲間だった藤岡康太騎手が4月10日に天国に旅立ちました。落馬事故のあったレース前も、冗談を飛ばし合っていたりしたので、こんな突然の別れになるなんて…。ジョッキーは危険と隣り合わせの職業でもあり、覚悟は持っていたと思いますが、藤岡調教師や兄の佑介騎手、奥さんら家族のことを思うと本当に胸が痛みます。

 人懐っこくて誰からも愛される人柄。仲良くなるのも早かったですし、僕がnetkeibaでやらせてもらっている「謙聞録」に、ジョッキーで初めて出演してくれたのも康太でした。佑介のグアムでの結婚式でも一緒でしたし、NHKマイルCをジョーカプチーノでG1初制覇した時の勝ち祝いでのうれしそうだった表情…。レースではライバルのひとりでしたが、プライベートでは仲良くさせてもらった康太との思い出は尽きません。

 栗東トレセンや競馬場にいるのが当たり前だったので、いなくなってしまったのが信じられません。まだ心にぽっかりと穴が空いているような。こんな悲しいニュースは二度と起こらないことを切に願います。競馬ファンのみなさんも、藤岡康太という素晴らしいジョッキーがいたことを、忘れないであげてください。

 僕らジョッキーは、康太の思いを胸に今後も騎乗していきます。9Rのショウナンアデイブは前走も3着。このクラスで安定した成績を残していますし、もうひと押しを利かせたいですね。(JRA騎手)

 【阪神】

 9R ショウナンアデイブ A

10R レイクリエイター  C(本紙評価)

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