【2022年レース回顧】日本馬4頭惨敗の凱旋門賞 武豊騎手の「また来年頑張ります」に勇気をもらった

凱旋門賞でドウデュースに騎乗した武豊騎手
凱旋門賞でドウデュースに騎乗した武豊騎手

◆凱旋門賞・仏G1(10月2日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル、20頭立て=重)

 今年は、史上最多の日本馬4頭が参戦。簡単ではないと頭では理解しつつも、「今年こそは」という希望を抱いて現地取材へと臨んだ。

 やはり、甘くなかった。果敢に逃げたタイトルホルダーは4コーナーまで先頭。しかしいつの間にか欧州勢にのみ込まれ、11着まで沈んだ。これが日本馬の最先着。勝ったアルピニスタをたたえる観客の拍手には胸が熱くなったが、日本陣営の取材が始まると惨敗の実感が沸き、複雑な感情が渦巻いた。

 囲み取材の後、武豊騎手と一瞬だけ話す時間があった。自身が騎乗したドウデュースは19着。どんな態度を取ればいいか分からず、小声でお疲れさまでした、と声をかけることが精いっぱいだった。しかし名手は下を向かず、前を向いていた。

 「あかんかったなあ。競馬は難しいな。また来年頑張ります」

 「また来年」。その短い言葉に、勇気をもらった。今回も厳しい現実を突きつけられ、日本競馬の凱旋門賞制覇は夢で終わるのか? と絶望しかけた。だが、日本のレジェンドが夢を諦めていない。ならば、私も挑戦を応援し続けよう。そしていつか、日本馬、日本人が勝つ瞬間を目に焼き付けよう。武豊騎手の言葉で、そう誓った。(水納 愛美)

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