JRAの厩務員、調教助手らが加盟する4労組が、11年から施行されている賃金体系の廃止を日本調教師会に求めた団体交渉が決裂し、3労組(関東労、関西労、美駒労)が18日の競馬業務のストライキを決行した問題で、唯一ストを回避した全馬労の榊原洋一委員長が19日、書面でコメントを発表した。「関東労、関西労、美駒労と共闘を組み、組合員の待遇改善のため闘ってまいりましたが、3月18、19日における競馬開催のストライキは行わないこととしました。苦渋の決断ではありましたが、コロナ禍においてもファンの皆さまに提供を続けてきた中央競馬を、われわれのストライキによって止めることは絶対にあってはならないと考えたものであります」などと記した。
ストが解除された19日は通常通りに開催が行われたが、全馬労を除く3労組は今後も賃金体系やベースアップなどの待遇改善を要求していく方針。JRAは「来週以降に関しては決まっていない」としており、再びストを行うのかも含め、不透明な状況は続くとみられる。