◆第59回宝塚記念・G1(6月24日・芝2200メートル、阪神競馬場)
一応、山陰のサッカー強豪高校でボールを追いかけていた当方。練習試合でコテンパンにやられた2学年下の昌子源選手(25)=鹿島=が、ロシアW杯のピッチで躍動しているのは誇らしい。
波乱が続くサッカーの祭典。確たる優勝候補が不在の春のグランプリも何だかキナ臭い。
昨年の覇者サトノクラウンは、海外遠征明けで動きが少し重い印象。メキシコに足をすくわれた前回覇者のドイツとダブるのは気のせいか。
小柄でも無尽蔵のスタミナでハードワークするメキシコが、450キロ前後で長距離を走り続けるパフォーマプロミス。目黒記念(3着)を叩いた上昇度も不気味だ。
堅守でアルゼンチンを苦しめドローに持ち込んだ小国アイスランドは、大挙9頭が出走するノーザンファーム生産馬に挑むノーブルマーズに重なる。先行押し切りのスタイルは今回、展開利もありそう。
鋭いカウンターでブラジルと引き分けたスイスは、白と赤の勝負服で一時の不振から反撃を狙うミッキーロケットだ。
黄色と青色の勝負服がまるでスウェーデンのようなワーザーも、今年の顔触れなら侮れない。
宝塚記念は昨年まで3年間、1番人気馬が〈15〉〈2〉〈9〉着と勝っていないが、サッカーW杯開催年に限れば7回連続で連対中(5勝2着2回)。同時に8番人気以下の馬も健闘しており、こちらは3回連続で連対している。今年の1番人気は、ファン投票1位のG1・2勝馬サトノダイヤモンドだろうか。それさえも定かでないほどの激戦ムードが漂う。(川上 大志)