【ドバイ国際競走「海外G1制覇 名牝の蹄跡(4)」】ハナズゴール帰国遅らせ、追加の1戦でつかんだ勲章

ドンカスターマイルでは6着のハナズゴールだったが、プラス1走したことがG1制覇につながった
ドンカスターマイルでは6着のハナズゴールだったが、プラス1走したことがG1制覇につながった

◆ドバイ国際競走(3月30日・メイダン競馬場)

 3、4歳時に国内でG1に駒を進めたハナズゴール。ビッグタイトルをつかむことはできなかったが、5歳の4月、豪州のロイヤルランドウィック競馬場で行われたオールエイジドSで待望のG1制覇を果たした。

 遠征初戦のクールモアクラシック・G1(14年3月22日)は14着。大目標に掲げていたドンカスターマイル・G1(同4月12日)も6着に終わったが、ここで転機があった。当初はここで帰国する予定だったが、「状態が良くなってね。それで、オーナーにもう1回使いましょうと相談したら、そうしましょうとなったんだよ」と加藤和宏調教師は振り返る。的確な判断があって、勲章を手にすることができたのだ。

 「気難しくて、気を遣う馬だった」とトレーナー。それでも、輸送は問題なかった。「車だと止まったり、発進したりするけど、飛行機はそれがないから逆に良かった。飛んでる最中も落ち着いていたみたい。体重的にも大丈夫だった」と言う。

 現地は馬場状態が良くなく、調整は楽ではなかったが、息子の加藤士津八助手(現調教師)と担当厩務員がつきっきりで調整。「人間との信頼関係があり、安定していた。それにへこたれなかったね。いざという時は女性の方が強い。馬も同じだね」と加藤和師。チームワークと芯の強さでつかんだ栄冠だった。(春木 宏夫)

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