【京王杯2歳S】“新潟女王”菜七子騎手、今週はグレイトホーンで自厩舎初の重賞挑戦

グレイトホーンの馬上で笑顔の菜七子
グレイトホーンの馬上で笑顔の菜七子

◆第55回京王杯2歳S・G2(11月2日・芝1400メートル、東京競馬場)

 JRA女性騎手として史上初となる競馬場別の年間&開催リーディングに輝いた“新潟女王”の藤田菜七子騎手(22)=美浦・根本厩舎=が、デビューからコンビを組むグレイトホーンと、第55回京王杯2歳S・G2(11月2日、東京)で、JRA重賞初制覇を目指す。自厩舎の馬では初となる重賞挑戦。コパノキッキングとの交流G1、JBCスプリント(同4日、浦和)を前に今週も女性騎手初の快挙をやってのけるか。

 グレイトホーンとのコンビで臨む京王杯2歳Sは、デビュー以来、26回目の重賞挑戦(交流含む)で自厩舎所属馬としては初めて。菜七子は同馬のデビューからの3戦だけでなく、追い切りにも騎乗。気持ちの通じたパートナーだ。「追い切り、競馬に乗せてもらって、馬が良くなっているのを感じます。1400メートルで競馬がしやすくなると思うし、1週前の追い切りも反応が良かったです」と頼もしく思っている。

 初戦で2着のあと5着と後退したが、3戦目の前走、中山マイルで初勝利。スタートはひと息だったが、馬群の中で我慢。スムーズにさばくと、最後の直線ではしっかりと脚を伸ばして、2馬身差の快勝だった。「収穫のあるレースでした」と振り返った。

 同馬はオーナーの犬塚悠治郎さんが、今年のブリーズアップセールで購入。「オーナーが菜七子ちゃんに乗ってほしい、ということで買ってくれた馬。私自身も早く勝ちたいと思っていたので、(3戦目で)勝てて良かったよ」と師匠の根本調教師には、ひと味違う喜びがあったようだ。

 “新潟女王”としての参戦だ。第3回新潟と19年新潟のリーディングに輝いた。女性騎手としてはJRA史上初の出来事。「周り(の騎手)も意識しだすし、厳しいレースになってくる。そういうのをどうかわしてレースをするかが、今後の課題かな」と師匠は思いやるが、次の1勝へ早くも意欲を燃やしている。

 今週は11月2日に重賞騎乗し、3日は福島。そして、4日には浦和のJBCスプリントにコパノキッキングで挑戦する。「コーナー4つのコースがどうかですが、力のある馬なので頑張ってくれると思います」と菜七子。JRA重賞初制覇に交流G1初制覇―。明るい未来が待っている。(春木 宏夫)

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