【藤田晋の新人馬主日記】ワインからヒップホップ 

姫路競馬で初勝利を挙げたラヤス(左から2頭目)
姫路競馬で初勝利を挙げたラヤス(左から2頭目)

 昨年11月のコラムでは、初年度5頭中4頭が勝ち上がった喜びについて書きましたが、実は、勝てていない最後の1頭のほうが気掛かりでした。

 その馬「ラヤス」は二けた着順の大敗が続いていました。ところが今月2日、JRA交流の地方競馬に出走すると、突如として目を覚ましたように激走し、圧勝。この勝利は私にとって初勝利に次いでうれしいものとなりました。その夜は大好きなワイン「シャトー・ラヤス」を開け、勝利の美酒に酔いながら、しみじみと馬にこの名をつけておいて良かったと思いました。

 さて、今年の2歳馬は、既に馬名が公表されている12頭に加え、昨秋にアメリカで購入したジャスティファイ産駒4頭がまもなく馬名登録されます。その名は「ゴールデンマイク」、「ワインワインレッド」、「ソラカラノチカラ」、「ラップスター」。ざっくりですが、昨年はワインにちなんだ名前が多く、今年はヒップホップにちなんだ名前が多いです。

 名前を考える際はいつも、実況にその名を叫ばれているシーンを想像します。そして、言葉の意味より音感重視でしっくりくるかどうか、もし名馬になったらその名がカッコいいか、あとは気分が上がるので名前に個人的な趣味を絡めています。さらに、自分が馬券を買う時、覚えにくい馬名が苦手なので、なるべく読みやすさ、覚えやすさも心がけています。しかしながら「カッコいい」「覚えやすい」などは個人の主観であり、異論もあろうかと思いますが、私の愛馬なのでここは好きにさせてもらいます。

 他によく聞かれるのは「冠名はつけないの?」という質問ですが、私は付けないことにしました。おかげで様々な馬名をつける楽しみがある一方、一頭一頭に名前を考えるのは大変です。私は昨年だけで27頭も馬を購入しています。今後もさらに増えていく予定なので、いずれ他の趣味である麻雀、サッカー、釣りにちなんだ馬名が登場することもあるでしょう。ただ、麻雀用語は意外と先に登録されているんですよね。競馬好きと麻雀好きは属性が近いのかもしれません。

 ◆藤田 晋(ふじた・すすむ)1973年5月16日、福井県生まれ。48歳。青山学院大学を卒業。インターネット事業を主に扱うサイバーエージェント代表取締役社長。ブログサービス「アメブロ」や動画配信サービス「ABEMA」などの事業も手がける。

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