◆第116回京都記念・G2(2月12日、阪神・芝2200メートル)
第116回京都記念・G2(12日、阪神)で21年の年度代表馬エフフォーリアが復活ののろしを上げる。今年の始動戦に、昨年G1の2戦を1番人気で敗れた阪神競馬場でのレースを選択。同じ轍(てつ)は踏まぬと、“鬼門”突破へ出走パターンを工夫して臨む。
一昨年の年度代表馬エフフォーリアが、京都記念で今年初戦を迎える。サウジアラビアのネオムターフC・G3も候補に挙がっていたが、鹿戸調教師は「回復も早かったし、国内で行きましょうということになった」と説明した。
京都記念は今年まで阪神で行われるが、大阪杯9着、宝塚記念6着と鬼門と言える競馬場。鹿戸師は「昨年の春はコースが駄目というより、ゲートでぶつけたり色々なことが重なって、いいレースができなかった」と分析したうえで、万全を期して輸送パターンを変えるプランを温めていた。
関東馬が関西圏の日曜レースに出走する場合、土曜日に競馬場に輸送して1泊することがほとんどだが、今回は水曜に美浦トレセンで最終追い切りを済ませた後、木曜に栗東トレセンに移動。金曜、土曜は栗東・坂路で調整して日曜に競馬場に向かうプランを検討中だ。鹿戸師は「1泊すると、ぼーっとしちゃう。落ち着き過ぎちゃうんだよね。ノーザンファーム天栄(福島の牧場)に帰ると勘違いしちゃうのかな。何もやらないよりはいいと思う。朝、輸送するとピリッとするから」と効果に期待した。
有馬記念は5着とはいえ復調を感じさせる走り。鹿戸師が「早めにかわされても頑張っているし、自分の競馬はできた。兆しは見えたレースだったと思う」と手応えをつかんだうえでの1週前も、美浦・Wコースで6ハロン83秒3―12秒1を馬なりでマークし楽々と先着。「有馬記念を1回使って続けて使えるのはいい。体が締まった感じがするね」と調整は順調で、完全復活に向けて着々と準備は進んでいる。(西山 智昭)
▼関東馬の関西圏の日曜競馬に向けての通常のパターン
水曜日 追い切り
木曜日 美浦トレセンで調整
金曜日 美浦トレセンで調整。軽く馬場入り(坂路や角馬場、ダートコースなど)する場合も
土曜日 競馬場へ輸送
日曜日 レース
▼エフフォーリアの京都記念の予定パターン
水曜日 追い切り
木曜日 栗東に移動
金曜日 栗東トレセンで坂路入り
土曜日 栗東トレセンで坂路入り
日曜日 栗東トレセンから当日輸送でレース