【京都大賞典】プラダリアが首差の接戦を制して1年半ぶり復活 次走は香港ヴァーズかジャパンC、有馬記念

2着馬を首差で競り落としたプラダリア(左手前)
2着馬を首差で競り落としたプラダリア(左手前)

◆第58回京都大賞典・G2(10月9日、京都・芝2400メートル、重)

 第58回京都大賞典・G2は9日、新装された京都競馬場で3年ぶりに開催され、単勝5番人気のプラダリア(池添)が首差の接戦を制して重賞2勝目を挙げた。優先出走権を得た天皇賞・秋(29日、東京)は見送るが、昨年4月の青葉賞以来1年半ぶりの復活星で弾みをつけ、再びG1戦線に打って出る。

 ディープインパクト産駒が歴代最多勝利を更新したその翌日、プラダリアが父にまた一つ、新たな重賞タイトルをプレゼントした。直線は2着ボッケリーニとのし烈な追い比べ。しかし、先頭は決して譲らなかった。「差し返してくれた。勝負根性を見せてくれた」。池添は晴れやかな表情で愛馬をねぎらった。

 「開幕週なので、いいポジションを取りたいと思っていた」。鞍上の思惑通り1000メートル通過が1分1秒6の遅めの流れ。絶好の3番手で運べたことが功を奏し、昨年の青葉賞以来の重賞2勝目を手に入れた。弟の池添調教師も「やっと善戦マンから脱出できたね」と満面の笑み。「完璧な騎乗でした。内からすくわれたけど、具合の良さでファイトしてくれた」と、3度目となる兄弟での重賞制覇を喜んだ。

 前走の新潟記念(4着)は夏負けが尾を引き、本調子ではなかった。今回は気温が落ち着き始めたところでしっかり状態を整えての臨戦で、「涼しくなってよくなってきたし、調教を積んでのプラス6キロだった」と池添師。最終追い切りも通常の坂路ではなく、CWコースで負荷をかけられるほど体調が良かった。

 優先出走権を得た天皇賞・秋には向かわない方向だが、指揮官は「次走は香港ヴァーズかジャパンC、有馬記念など、オーナーと相談して決めたいです」と大舞台を見据えた。取り戻した自信を胸に、再びG1のステージに立つ。(山下 優)

 ◆プラダリア 父ディープインパクト、母シャッセロール(父クロフネ)。栗東・池添学厩舎所属の牡4歳。北海道新冠町・オリエント牧場の生産。通算13戦3勝。総獲得賞金は1億9518万6000円。重賞2勝目。主な勝ち鞍は22年青葉賞・G2。馬主は名古屋友豊(株)。

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