【BCマイル】ソングラインで挑む戸崎圭太騎手「ペースに惑わされないように気をつけたい」小回りコースを警戒

現地の芝コースで調整するソングライン
現地の芝コースで調整するソングライン
ソングラインでBCマイル制覇を目指す戸崎
ソングラインでBCマイル制覇を目指す戸崎

◆第40回ブリーダーズCマイル・G1(11月4日、サンタアニタパーク競馬場・芝1600メートル、14頭立て)

 米競馬の祭典ブリーダーズC(日本時間4、5日早朝、サンタアニタパーク競馬場)でJRA馬券発売対象レースとなっているブリーダーズCマイルに、戸崎圭太騎手(43)=美浦・田島厩舎=はソングライン(牝5歳)とのコンビで挑む。ヴィクトリアマイル、安田記念に続くG1勝利を米国で挙げられるか注目だ。

 自信と信頼を胸に、戸崎が米国競馬の最高峰・ブリーダーズCにソングラインと初見参する。今春のヴィクトリアマイルで初コンビを組み、いきなりV。シュネルマイスターなど牡馬の一線級がそろった安田記念も快勝。一気にマイル戦線で日本トップの地位へエスコートし、昨年は体調が整わず断念したBCへの道を切り開いた。戸崎は「世界の誰もが憧れ、目指すレースに参戦できる機会をいただくことができ、すごくうれしい。同時に責任感も感じます」と思いを語った。

 2年越しの米挑戦に向け、ステップに選んだ毎日王冠で惜敗。直線で窮屈になるシーンもありながらも、馬込みから鋭く脚を伸ばし鼻差2着だった。「馬自体はすごく元気で、調子の良さも感じていました。負けてはいけなかったし、スムーズな競馬をさせられず、馬にもファンにも申し訳ない気持ちが強いです」と振り返った。

 勝利こそ逃したが、はっきりと見せた進化の跡。「追い切りで春先よりすごく動けているなと感じたし、今までと違い馬群をさばいて伸びて内容自体は良かったと思います。一度使った方が良くなるので楽しみしかない」と悔しさを大きな喜びに変える準備は整いつつある。

 21年のチュウワウィザードで挑んだドバイ・ワールドC(2着)以来、2年半ぶりの海外。決戦の地、サンタアニタパーク競馬場については「小回りなので、枠順や展開に左右される面もあるのかなと思います。ペースに惑わされないように気をつけたい」と分析する。ソングラインも米国は初めてだが「昨年のサウジ遠征(1351ターフスプリント)で勝利して輸送はクリアしているし、牝馬にしては精神的に何かの影響を受けることなく、気持ちの強さを感じるので心配していない」と絶大な信頼。世界のマイルの頂点へ、機は熟した。(松井 中央)

 ◆戸崎の海外遠征 21年にサウジアラビアに遠征し、急きょ乗り替わりでピンクカメハメハと初コンビを組んだサウジダービーを制覇。これが海外初勝利となった。さらにマテラスカイに騎乗したリヤドダートスプリントで2着と好走。同年のドバイ・ワールドCでチュウワウィザードに騎乗し、2着になっている。

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