今週はいよいよドバイワールドカップデーです! 今年はUAEダービーでフォーエバーヤング、ドバイ・ゴールドカップでリビアングラスに騎乗します。先週は毎日杯、高松宮記念と2日連続で重賞を勝てたので、この流れを続けたいですね。
高松宮記念は、ずっと乗せてもらっていたマッドクールと勝つことができました。未勝利のときから、高松宮記念を目指したいと思った一頭。そのような馬でG1を勝てたことで、僕に自信もつきましたし、いい経験になりました。
その日の馬場傾向を確かめて、よっぽどペースが速くならなければ、前の内が有利だと考えていました。ゲートを出てから周りを見て、ペースが遅くなりそうだったので、迷わず出して行きましたね。ビクターザウィナーは香港馬で左回りが初めてなので、絶対外にふくらむと予想。必ず内が開くと信じていました。
マッドクールもビクターザウィナーに付いて外に行きたがったので、内ラチ沿いに誘導。ずっと乗っているので、どれぐらい行きたがるかや、馬場をどこまでこなせるかを分かっていましたが、テン乗りなら絶対に勝てなかったはず。こうしたら勝てる。逆に言えば、こうしなきゃ勝てないという、100%イメージ通りのレースでした。
その後にドバイ入りして、26日はフォーエバーヤングの追い切りに乗りました。前走より良くなっていますね。全日本2歳優駿のときから、サウジアラビア、ドバイ、アメリカの3戦を見据えた調教、競馬をしています。全部に100%で挑むとアメリカまでもたなくなるので、余力を残したなかでしたが、サウジダービーを勝利。そこからも、すごく順調です。
そのサウジダービーは接戦すぎて、結果は最後まで分からなかったです。パッとターフビジョンを見たら2着馬が映っていて、「あ、負けた…」と。去年、サウジアラビアの1351ターフスプリントでバスラットレオンに乗ったときも、勝ったかどうか分かりませんでした。サウジで2年連続で、「負けた」と思ってから勝ってましたね。
レースでは、うまくいけば好位を取れたら、と作戦を練っていました。後方からになる可能性も考えていましたが、ペースが速く、思った以上に進んでいきませんでした。陸上で例えると、400メートル走の選手が100メートル走に参加して、付いていけなかった感じ。後からラップを見ると、アメリカの1200メートルや1400メートルのような流れでした。ですが、ドバイもそういう競馬になりやすいですし、あの馬にとって、また引き出しが増えたと思います。
フォーエバーヤングは今までの4戦が全部違う競馬場で、色んな国、距離で勝っています。どんな条件でも走れる強い馬。負けない馬は、やはり強いです。
ケンタッキーダービーの出走に向けて、今回は結果を求められるレース。責任は、かなり感じています。勝ったら、日本の競馬ファンの方も盛り上がると思いますし、この馬の力を信じて騎乗したいと思います。応援よろしくお願いいたします!(JRA騎手)