
◆第20回オーシャンS(3月1日、中山競馬場・芝1200メートル=1着馬に高松宮記念への優先出走権、良)
高松宮記念の重要ステップレースに15頭が出走し、単勝1番人気でメンバー唯一のG1ホースのママコチャ(牝6歳、栗東・池江泰寿厩舎、父クロフネ)が、ゴール前で差し切って2023年のスプリンターズS以来の重賞2勝目を飾った。勝ち時計の1分7秒1は2019年のモズスーパーフレアに並ぶレースレコードタイの記録になる。
G1馬の勝利は同レース初で、これまでは11年キンシャサノキセキの2着が最高着順だった。川田将雅騎手は2011年ダッシャーゴーゴー、20年ダノンスマッシュに続く勝利で、横山典弘騎手と並んで歴代最多タイの同レース3勝目。06年から20年連続のJRA重賞制覇となった。池江調教師はジャンダルムで制した22年以来、2度目の勝利になる。
同馬は白毛のアイドルホースとして人気を集めたソダシの全妹。23年10月のスプリンターズSで、重賞初勝利をG1の舞台で飾っていた。以降5戦は24年のセントウルSの2着が最高着順だったが、今年初戦で1年5か月ぶりの勝利。春の目標の高松宮記念でも注目が集まる。
2着は3番人気のペアポルックス(岩田康誠騎手)、3着は6番人気のウイングレイテスト(横山武史騎手)だった。
横山武史騎手(ウイングレイテスト=3着)「最高の枠(2枠2番)で理想の競馬ができた。普段、調教に乗ってくれている松岡さんから、本当に良くなるまでは、あともう一つと聞いていて、そのなかでもこれだけ走れたのは、たたえたいです。最近は斤量が苦しかったのもあると思うし、57キロも良かったと思う」
クリストフ・ルメール騎手(ヴェントヴォーチェ=4着)「いい競馬をしてくれた。ママコチャの後ろにつけられたし精一杯、頑張ってくれた」
松岡正海騎手(ウインモナーク=5着)「いい感じで運べたけど、前には届かなかった。ペースが流れると思って一列下げて、いい形で運べた」
津村明秀騎手(ショウナンハクラク=6着)「いい競馬はできました。スタートしていいポジションが取れたし、掲示板ぐらいはあるかなという感じだった。道中で無駄に力むところがあったので、そこさえリラックスして走れれば、もっと上位に来ることができると思う」
田辺裕信騎手(レッドモンレーヴ=7着)「1200メートルは初めてで開幕週でしたからね。やってみないと分からないところがあった。気持ちの切れやすい馬ですからね。道中は変に動かさずに行きましたが、前半は戸惑いがありつつ忙しかったけど、後半は伸びてくれていた」
北村宏司騎手(スリーアイランド=8着)「ゲート練習は、やってもらっていたんですがね。出るまでにガタついてしまった。緩い馬場にも苦労していた」
菱田裕二騎手(オフトレイル=9着)「開幕週の馬場でペースも落ち着いてしまった。難しい部分もありました。ただ、切れ味は一級品で、これから頑張ってくれると思う」
戸崎圭太騎手(ステークホルダー=10着)「ゲートの中で態勢が悪かったけど、もともとある馬なので。リズム良く後ろから運んで手応えもあった。伸びてはくれているけど、今回は重賞でしたからね」
藤懸貴志騎手(サウザンサニー=12着)「前走を踏まえて、テンに出し過ぎずリズム重視をしたいと先生と話していた。最後までしっかりと伸びてくれたけど開幕週でしたし、1分7秒台の決着でしたからね」
菅原明良騎手(プルパレイ=14着)「ためれば脚を使えるので、ためて運んだ。息は入っていたし流れに乗って運べたけど、最後は伸び切れなかった」
富田暁騎手(テイエムスパーダ=15着)「(師匠の木原)先生のラスト重賞でしたからね。枠も良かったですし、この馬の競馬をした。2着馬にかわされてからは、しんどかったけど、具合は良かったし、悔いはありません」