◆ステイヤーズS追い切り(11月30日、栗東トレセン)
適距離で巻き返す。第56回ステイヤーズS・G2(3日、中山)で重賞初タイトルを目指すアイアンバローズ(牡5歳)は2着だった昨年のこのレース以来、レース当週に栗東・坂路で最終追い切り。自分のリズムを守るような落ち着いた走りながら、脚取り自体は力強く、53秒6―12秒3をマークした。
「(放牧から)いつもより、いい状態で戻ってきた。馬の気配は昨年より、ずっといいですよ」と上村調教師。昨年は道中でハナを切るような形になりながらも、しぶとい粘りで2着と踏ん張り、重賞で初の連対を果たした。その後は3000メートルの阪神大賞典でも2着。「本当にステイヤーだと思う」とトレーナーは持久力に厚い信頼を置く。
惜敗から1年。今年は勝利こそないが、2度のG1を含む全4戦で重賞に投入され、強敵にもまれることで地力をつけてきた。「距離は2500メートル以上ないとあかん。この距離なら自分の競馬を作れると思うしどこからでも動ける」と上村師。万全の態勢で結果を出し、1年の成長を見せつける。