05年の3冠馬ディープインパクトなどを輩出した牡馬クラシックの登竜門、若駒S・リステッドが21日、中京10Rで行われ、2番人気のマイネルラウレア(牡3歳、栗東・宮厩舎)が直線一気の末脚で無傷の2連勝を収めた。
ダッシュがつかず最後方から。前半1000メートル63秒4のスローだったが、折り合いはついていた。3角でいつでも動ける外めに誘導されたが、直線に向いても最後方。残り100メートルで左手前に戻すと、グイッともうひと伸びしてゴール寸前でワンダイレクトを鼻差とらえた。
初コンビの川田は「能力は高いです」と第一声。ただ、直線で追い出すと鞍上に反抗するような感じで頭を上げ、なかなかエンジンがかからなかったことから、「人と上手に意思疎通がとれませんが、そのあたりが理解できれば、さらにいい内容で走れるようになると思います」とつけ加えた。期待が大きいからこその課題の指摘だった。
僚馬で半兄のマイネルウィルトスは長距離重賞で活躍中。母も管理した宮調教師は「このあいだ(前走)と同じような形で、届くのかなと思ったけど、よく切れたね。何事もなくクリアしてくれて、今のところ注文はない。次走はオーナーと相談して」と胸をなで下ろした。同厩舎は20年以降G1出走がなく、芝G1に限れば18年の日本ダービー(テーオーエナジー18着)が最後。出走どころか、14年高松宮記念以来となるタイトル獲得へ一気に夢は膨らんだ。(玉木 宏征)