【紫苑S】ヒップホップソウルは間違いなく一番の動き 3頭併せの真ん中で豪快な脚取りに眠気吹き飛んだ

馬なりながら、2頭の真ん中でグイッと伸びたヒップホップソウル(中)
馬なりながら、2頭の真ん中でグイッと伸びたヒップホップソウル(中)

◆紫苑S追い切り(6日・美浦トレセン)

 秋華賞トライアルの第8回紫苑S・G2(9日、中山=上位3頭に優先出走権)に出走するヒップホップソウルが6日、美浦・Wコースで最終追い切りを行った。3頭併せで最先着だった力強い動きを角田晨記者が「見た」。

 豪快な脚取りに早朝5時半の眠気も一気に吹き飛んだ。ヒップホップソウルは横山武がまたがり、朝一番の美浦・Wコースで追い切り。3頭併せの真ん中から直線でグイグイと脚を伸ばし、内のゴールデンシロップ(5歳オープン)、外のジャングルキング(5歳2勝クラス)をグイッと突き放した。

 馬なりながら、ラスト1ハロンはこの日2位タイの11秒3をマーク(5ハロン66秒7)。ここ2週、紫苑Sに出走する馬の調教を見続けてきたが、間違いなく一番の動きだった。

 名馬の背中を多く知る鞍上も「動きはなかなかいい」と率直に評価。ただ、木村調教師は「馬は元気そうだが、まだ2段階、3段階とうまくいかないと戦えない」と成長途上であることを説明する。祖母にG1・2勝のダンスインザムードを持つキタサンブラック産駒。その血統背景を考えれば、視線は自然と厳しくなる。

 しかし、木村師は「この先に行くのであれば、言い訳は利きませんから」とも口にした。素質の高さを感じるからこそで、高い期待の裏返しだろう。未完成ながらも最終追い切りで見せた豪快な伸び脚から、その片りんも伝わった。ここで結果を出し、怪物リバティアイランドの待つ本番へ駒を進めてほしい。(角田 晨)

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