今週からJRA北海道シリーズが開幕する。函館6週、札幌7週の短期シリーズだが、北海道で仕事をする身とすれば待望の季節がやってくる。開幕週は、ビギナーズセミナーの講師を担当するが、毎年のように初めて競馬に触れる方々が来るので、新規ファンの開拓はまだまだ見込める。海が見える競馬場として人気のある函館競馬を、ファンの皆様とともに楽しみたい。
先月の話題となるが、日高軽種馬農業協同組合が主催する2歳トレーニングセールが、5月21日に札幌競馬場で開催された。昨年の取引馬の中で、ホークレア(牝3歳、美浦・尾関知人厩舎、父リアルスティール)が3戦目で後続に8馬身差をつける圧勝を演じ、地方競馬ではカリフィア(牝3歳、父カリフォルニアクローム)があやめ賞(水沢)2着、ネクストスター盛岡3着など重賞戦線で活躍している。
昨年の1歳市場が活況だった影響もあり、今年は86頭の上場と100頭を割ってしまった。そのため、騎乗供覧とセリ1日に集約して行われた。売却総額は4億2340万円(金額は税別、前年比1億8300万円減)、売却率は70・9%(前年比7・5ポイント減)と、厳しい結果となった。この日の最高価格は、ヴァッサーマンの2022(牡、父イスラボニータ)の2500万円で、望月健二郎氏が落札した。同馬は、2ハロン23秒3―1ハロン11秒1をマーク。併せた相手を楽々突き放し、多くの購買者の目を引いた。
「上場頭数が30頭減り、売却総額と売却率は厳しかったものの、平均価格(約694万円)が前年より多少でも上がった(前年比約27万7000円増)ので、最低限の合格ラインは与えられるかと思います。来年もトレーニングセールは行いたい意向はありますが、今後の1歳市場の状況も踏まえて、来年の日程などを検討をしていくことになると思います」と、古川雅且組合長は振り返った。(競馬ライター)