◆東海S追い切り(18日、栗東トレセン)
第35回東海S・G2(21日、中京)の出走馬が18日、確定した。五十嵐厩舎の2頭が栗東トレセンで追い切られ、中京ダート2戦2勝のサウスポー、オールマンリバーが坂路で上々の仕上がりをアピール。タガノエスプレッソはCWコースで好時計をマークし、上昇気配だ。
反応を確かめるだけで十分だった。オールマンリバーは藤岡康を背に、栗東の坂路で単走追い。ゴール地点に向けて緩やかに加速すると、促されたラストは12秒0でフィニッシュした。
4日はCWコースで6ハロン84秒7―12秒7、11日には79秒6―12秒4。「先週、先々週とコースでしっかりやっているので、しまいだけ動かしてくれとの指示でしたが、動きはよかったですね。やるたびに良くなっています」。レースで初めてコンビを組む藤岡康は3週連続の騎乗で入念にコンタクトを重ね、好感触。2か月ぶりでも仕上がりは上々だ。
16年1月にダートへ再投入。前走までに17戦を消化したが、着外はその1戦目の500万4着、3走前の1600万5着の2度だけという堅実派だ。しかも、左回りでは【4140】、中京は2戦2勝というサウスポーでもある。「競馬は乗りやすくて、コントロールしやすい。乗り役の思い通りに動ける。自信を持って乗ってくれれば」と五十嵐調教師は意欲をのぞかせる。
重賞初挑戦で手綱を託された鞍上も「間が空いた心配はないですし、動ける仕上がり。1800メートルでも問題ないです。ためれば、はじけそう」と末脚全開のシーンを思い描く。得意の舞台でいきなり重賞の壁を打ち破るか。(橋本 樹理)
<タガノエスプレッソ上昇ムード!81秒3-12秒0好時計>
タガノエスプレッソが確かな上積みを示した。栗東・CWコースで単走追いながら、6ハロン81秒3―12秒0の好時計。「しっかり動いてくれた。一回使って良くなっている気がする」。前日の降雨で重いコンディションでも力強く伸び、見届けた五十嵐調教師は上昇気配を感じ取っていた。
16年ファイナルSでダートのオープン初勝利。芝からダートに転向していきなり結果を出した。脚質的にムラはあるが、2走前のマリーンSではテイエムジンソクの2着と展開さえ向けば上位争いできる力はある。「前走(6着)で伸びなかったのは休み明けのぶん。叩いた今回は違う。強い馬が先行して競馬するので、流れが向いてくれれば」と五十嵐師。芝の重賞ウィナーが砂上で新たなタイトルを狙う。