【日本ダービー】別路線なら京都新聞杯組が優勢 アスクワイルドモアも侮れない

京都新聞杯Vでダービー切符をつかんだアスクワイルドモアと岩田望
京都新聞杯Vでダービー切符をつかんだアスクワイルドモアと岩田望
過去10年の前哨戦別ダービー成績
過去10年の前哨戦別ダービー成績

◆第89回日本ダービー・G1(5月29日・芝2400メートル、東京競馬場)

 近年の頂上決戦は間違いなく王道路線組が強い。最近10年間の日本ダービーで前走が皐月賞組だった馬は7勝。2着も8回、3着も5回と圧倒的な数字を残している。

 優先出走権が与えられるトライアルは青葉賞組が2着1回、3着3回。プリンシパルS組に至っては3着1回のみとまったく歯が立たないなか、一矢報いているのが京都新聞杯組だ。13年の勝ち馬キズナ、19年2着のロジャーバローズがダービーの頂点に上り詰め、15年のサトノラーゼンが2着、12年のトーセンホマレボシが3着と、別路線組では頭ひとつ抜けた成績を残している。

 今年の勝ち馬はアスクワイルドモア。3か月ぶりで8番人気の伏兵扱いながら、中団からしぶとく脚を伸ばして賞金加算に成功した。藤原調教師は「ダービーを使いたいから(きさらぎ賞4着の後)休ませた。一発勝負で結果を出してくれた」と振り返る。昨年は同じく別路線の毎日杯Vからシャフリヤールをダービー馬に導いた実績もある。「行けるなら王道を行きたい」のが本音と明かす一方、「毎日杯や京都新聞杯。試行錯誤してやっている」。10年のエイシンフラッシュが皐月賞3着から頂点に立った経験も含めて王道路線組の強さを認めつつ、1着へのこだわりは貫いている。

 有名な格言「ダービー馬はダービー馬から」。今年は皐月賞4着までの有力馬がいずれも当てはまらない。父と同じ重賞を制して大一番に挑むキズナ産駒は、勝てば祖父ディープインパクトから史上初の3代制覇となる。(西山 智昭)

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