【宝塚記念】タイトルホルダー、圧倒レコードでG1・3勝目 凱旋門賞直行で横山和騎手と世界タイトル奪取だ!

レコードVで圧倒したタイトルホルダーの横山和はスタンドに向けてアピール
レコードVで圧倒したタイトルホルダーの横山和はスタンドに向けてアピール

◆第63回宝塚記念・G1(6月26日、阪神・芝2200メートル、良)

 第63回宝塚記念・G1が26日、阪神競馬場で17頭(オーソリティは競走除外)によって争われ、歴代最多19万1394票のファン投票1位で、2番人気のタイトルホルダーが2番手から抜け出し、2分9秒7のコースレコードでG1・3勝目を挙げた。横山和生騎手(29)=美浦・フリー=はレース史上初の親子3代制覇を達成。次走は凱旋門賞・仏G1(10月2日、パリロンシャン競馬場)で日本馬の悲願に挑む。エフフォーリア(横山武)は6着に沈み、昨年のホープフルSから続く1番人気の連敗は13に伸びた。

 ファン投票1位に応える堂々の横綱相撲だった。勝負どころでライバルの鞍上たちの手が動くなか、横山和のタイトルホルダー一頭だけ手応えが違った。「他馬が苦しくなるような競馬をしたいと思っていました」。思い描いていたとおり、直線入り口で早々と先頭に立ち、ぐんぐん差を広げていく。ヒシイグアス以下を2馬身差で完封すると、鞍上は左腕を突き出し、相棒の強さに酔いしれた。

 従来のレコードを0秒4更新する2分9秒7のタイムでの圧倒的な勝利で、天皇賞・春に続くG1・3勝目に導いた。レース史上初の親子3代制覇のおまけつきだ。「レコードは結果であって、リズム良く、仲良く走れたので」と人馬の呼吸さえ乱れなければ勝つ自信があった。

 スタートが決まった時点で勝利を予感させた。戦前の予想通り2番手からの競馬になったが、鞍上は「スタートがホントに上手な馬。そこだけしっかり出して、それでも来るなら来いというつもりで行きました」と強気にリード。「このメンバーで番手から結果を出してすごい馬です」と、自在性が出てきたことを喜ぶ。

 次走は、凱旋門賞に決定。栗田調教師は「オーナーから、勝ったら行こうと言われていました。和生で直行する予定です」と、約3か月後に迫った世界最高峰の舞台を見据える。これまで日本馬は2着が4回、数々の名馬がはね返されてきた。父・典弘も14年にゴールドシップで14着に敗れている。

 最高のパートナーとの参戦が決まった横山和は「もちろん甘くないのは分かっていますが、タイトルホルダーとなら乗り越えて行けるのかなと。すごく成長して、良くなっている途中です。自分も成長していかないと」と気を引き締める。位置取りや展開に左右されず、3200メートルのG1を勝つスタミナがあり、自らレコード決着を演出するスピードも兼ね備えるドゥラメンテ産駒。日本競馬の悲願達成が現実味を帯びてきた。(玉木 宏征)

 ◆タイトルホルダー 父ドゥラメンテ、母メーヴェ(父モティヴェイター)。美浦・栗田徹厩舎所属の牡4歳。北海道新ひだか町・岡田スタツドの生産。通算12戦6勝。総収得賞金は7億9311万1000円。主な勝ち鞍は報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2、菊花賞・G1(以上21年)、日経賞・G2、天皇賞・春・G1(以上22年)。馬主は山田弘氏。

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