【2023年注目馬】エフフォーリアの半妹ペリファーニア初戦V 横山武史騎手「絶望的なところから勝った」

昨年の有馬記念当日に初陣を飾ったペリファーニア
昨年の有馬記念当日に初陣を飾ったペリファーニア

 競馬ファンが有馬記念に熱視線を送った昨年12月25日の有馬記念当日の中山6R・2歳新馬(芝1600メートル)でデビューVを飾ったのが、21年の年度代表馬エフフォーリアの半妹ペリファーニア(牝3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父モーリス)だ。

 偉大なる兄を持つ良血の初陣だったが、スタート後の2角で前をカットされ、鞍上の横山武史騎手が手綱を引いてポジションを下げる致命的な不利を受けた。デビュー戦でしかも牝馬。普通ならそのまま終わっても不思議はなかったが、心を乱すことなくしっかり折り合い、直線に入っても鋭い反応から楽に抜け出し、2馬身差の決定的な差をつけて完勝した。

 兄を始め、いとこには国内外のG1で3勝を挙げたアドマイヤムーンなど活躍馬がずらりとならぶ名家の出身で、気持ちの強さも持ち合わせる才女。兄の主戦も務める鞍上は「絶望的なところから勝ってくれたし、強いと思う」と評価しており、将来性を感じるには十分だろう。

 現時点で兄と比較するのはまだ早い上に、陣営の見立ては「違うタイプ」(鹿戸調教師)。それでも、鞍上は「いい背中をしているという点で共通点がある」と手応えを感じているのも確か。馬体重は494キロと牝馬ながら雄大。伸びしろもまだあり、順当に成長をカーブを描けばクラシック戦戦に乗ってくることは間違いない。(松末 守司)

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