メインレース以上の大歓声に、小倉12Rが包まれた。4人の女性騎手が史上初のそろい踏み。TVカメラも並ぶなか、主役の座をさらったのは今村だった。4番人気ヒノクニで頭差の大激戦を制し「いい馬に乗せてもらって今週は結果を出せてなかったので、勝つことだけを考えていました。結果を出すことができてうれしいです」。今週騎乗した12鞍のラストチャンスで1勝をつかみ、笑顔が弾けた。
ほかの3騎手は着外に終わったが、この日女性騎手は計16鞍で3勝。1Rで23年JRA初勝利を挙げた永島は「これから女性騎手が増えていくので、どのレースでも勝てるように頑張ります」と気を引き締めた。
藤田も2Rで23年初V。所属する根本厩舎の馬で1年8か月ぶりの勝利で、師匠とグータッチで喜んだ。12Rのみの騎乗で13着だった古川奈はパトロールビデオを熱心に見直し「待たせてしまいましたか。すみません」と第一声。「注目していただいたのでいい結果を出したかったんですが、馬は頑張ってくれました」と相棒をたたえた。
入場者は倍増 一日に女性騎手3人が勝利を挙げたのは、22年10月16日の新潟以来2度目。小倉の入場者は前年の倍、3場で唯一売り上げ14%増を記録した。3月から女性ルーキーが2人加わる予定で、さらに競馬界を盛り上げてくれそうだ。(玉木 宏征)