新種牡馬(美浦)

セイロンジェムズ
セイロンジェムズ

 こんばんは、坂本です。今日は桜が散り始めた東京・両国の会社からお届けします。

 さて、今週は競馬界にとって大変悲しい出来事がありました。先週の落馬事故で藤岡康太騎手が35歳の若さで亡くなりました。スポーツ各紙でも記者による追悼の思いを込めた記事が掲載されていますが、そこにあるように本当に気さくに快く取材に応じてくれる方でした。私は夏の北海道シリーズに滞在していた藤岡康騎手に話を聞く機会があり、世間話も交えながら好印象しか残っていません。心からご冥福を祈るばかりです。

 それでは本題へいきましょう。まずは畠山厩舎から。今週末に2頭の2歳馬が入厩するそうで、ディラードテソーロ(牡、父フィエールマン、母ワイルドソース)は新種牡馬の産駒です。父は19、20年の天皇賞・春を連覇するなど長距離G1・3勝を挙げていますが、畠山調教師に聞くと「小ぶりで420、430キロくらいで、フィエールマンですけど、距離は短めでもいいのかなと。スピードに乗ってからも一生懸命走るタイプで、早めのデビューで北海道の短いところなど」と印象を語っていました。

 そしてもう一頭のウインアレース(牡、父ウインブライト、母ウインアルテミス)は、21年の若駒Sなどを勝ったウインアグライアを半姉に持つ血統です。こちらも新種牡馬の父で、畠山厩舎で活躍した海外G1馬です。「馬格がそこそこあって、母系の方なのか大きめに出ている。馬はしっかりしているし、松岡騎手が牧場でまたがって『いいですよ』と言ってくれていました」と、陣営の期待が伝わってきます。こちらも順調なら早期デビューが視野に入ってきそうです。

 次は宮田厩舎です。まず3歳馬の話題でいくと、土曜の中山9R・山藤賞(芝2000M)に新馬戦快勝のセイロンジェムズ(牡、父レイデオロ、母シンハライト)が登場します。オークス馬を母に持つ、言わずと知れた良血馬ですね。宮田調教師は「跳びが大きくてエンジンのかかりがゆっくりなので、中山はカギになります。距離は2000Mまでもつと思うが、馬場が緩くならなければ。能力的には勝ち負け」と期待を寄せます。遅れてきた大物として、ここは通過点にできるか注目です。

 そして2歳の話題にいくと、ドゥカート(牡、父レイデオロ、母キャットコイン)は、3月22日にゲート試験に合格。美浦・Wコースや坂路で少し速いところで動かしてから、4月12日に放牧に出ています。宮田調教師は「6月の東京を目指せそうです。いいですよ。動けていますからね」と、口ぶりから感触の良さが伝わってきました。

 またオルグジェシダ(牝、父モーリス、母ソシアルクラブ)は、4月12日にゲート試験に合格しました。「モーリスですし、少しピリッとしてきたところはありますが、期待しています。こちらもいい馬ですよ」と評価。すぐにゲート試験に合格したところから、センスは良さそうです。ちなみにアドマイヤマイア(牝、父エピファネイア、母アドマイヤシーマ)もゲート試験に合格しています。

 次は武井厩舎の2歳馬を。スリーピース(牡、父ミッキーアイル、母ビバリーヒルズ)は、今週水曜日に美浦・Wコースで68秒9―12秒4で3歳馬相手に併せ馬をやっていました。武井調教師は「まだ馬は分かっていない感じですが、乗った感じはよかったし、すぐ仕上がりそう」と、手応えを口にしていました。現状では3回東京開催の終わりあたりか、函館でのデビューを思案しているそうです。

 そして最後は鹿戸厩舎の2歳馬です。チギリ(牝、父レッドファルクス、母ナチュラルスタンス)は、4月12日にゲート試験に合格。一方でバタール(牡、父ナダル、母アデレードヒル)は、ちょっとゲート試験で苦労しているそうです。そしてマックスキュー(牡、父サートゥルナーリア、母イストワールファム)が、今週末に美浦トレセンへ入厩するそうです。これは鹿戸調教師が「すごく馬体も良くて、進み具合もいい」と高く評価していた一頭で、ちょっと要注目だと思っています。

 それでは今日のところはこのへんで。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル