【マイルCS】ソダシ、ラスト2ハロン自己最速も吉田隼騎手「スプリンター寄りに」変化 今後の路線占う一戦

純白の馬体を輝かせながら、吉田隼とともに坂路を駆け上がるソダシ
純白の馬体を輝かせながら、吉田隼とともに坂路を駆け上がるソダシ

◆マイルCS追い切り(16日・栗東トレセン)

 第39回マイルCS(20日、阪神)の最終追い切りが16日、東西トレセンで行われた。G1・3勝のソダシは、主戦の吉田隼がさらなる短距離型への進化を感知。玉木宏征記者は今後の路線を占う一戦と「見た」。

 G1馬と成長著しい3歳馬の上位争いが有力視されるなか、「東西ジャッジ」では古馬のG1未勝利組の台頭を展望する。芝マイル4戦全勝のソダシが、今後の路線を占う一戦を迎える。最終追い切りはいつも通り栗東・坂路で、ブライトサイン(2歳1勝クラス)を4馬身追走。残り1ハロンで並びかけると、ほとんど馬体を併せることなく抜き去り、3馬身先着した。全体時計52秒3は普通だが、特筆すべきはラスト2ハロン。昨年末のチャンピオンズC1週前追い切りでマークした23秒8の自己ベストを、楽に0秒1更新した。

 騎乗した吉田隼の言葉はさらに驚きだった。

 「だんだんマイラーからスプリンター寄りになっているなと。馬の形からしてもそうですが。やっぱり追い切りをやったら時計が出る馬なので、そういう面では徐々に距離も短い方向になっているのかなというのは気になりますね」

 栗東の坂路は勾配2%でスタートするが、計測区間800メートルのうち残り570メートルから3・5%になり、一気に負荷がかかる。スピード、パワー、前向きな気性が求められ、ラスト2ハロンが24秒を切る馬は毎週数えるほど。この日の走りは純粋なマイラーとやや異なり、鞍上は短距離馬へ変貌を感じ取っていた。

 芝マイルではG1・3勝を含む全勝とはいえ、今回はその得意条件で初めて牡馬が相手になり、トップレベルの3歳馬も参戦。エリザベス女王杯で大外枠のジェラルディーナが勝った阪神は引き続きAコース使用で外差しの馬場が予想され、雨予報もあってソダシには試練に拍車がかかる。吉田隼は「ある程度こなしますが、できればきれいな馬場でやりたいですね」と漏らした。勝てば現役単独最多のG1・4勝となり、JRA重賞7勝は牝馬12頭目。名牝の仲間入りをかけ、現役屈指のアイドルホースは試金石の一戦に挑む。(玉木 宏征)

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