◆ジャパンC追い切り(23日・栗東トレセン)
落ち着いたたたずまいのなかにも、力強さがあった。デアリングタクトは栗東・坂路で単走。序盤は緩やかなペースだったが後半から躍動感を増し、54秒3―12秒6でまとめた。杉山晴調教師は「馬のストライドに合わせ、動きはしっかりしていた。見る限り疲れはなさそう」とうなずいた。
4番枠だった前走は外有利の馬場が不利に働き6着。そこから中1週での参戦だが、不安はない。指揮官は「古馬になって落ち着き、回復が早いところにつながっている。今なら問題なくいけると判断した」と説明する。
これまで全12戦で松山が騎乗してきたが、今回は英国出身の24歳、マーカンドと初コンビ。トレーナーは「しっかり追ってくるイメージ。古馬になって落ち着いている反面、闘争心が穏やかになった。乗り替わりが刺激になれば」と期待する。右前肢けいじん帯炎から復活し、あとは勝利だけ。20年の3冠牝馬が、ここで輝きを取り戻す。