色々あった2022年も最終日。記録ずくめの今村聖奈騎手(19)デビューイヤー、武豊騎手は53歳の最年長&最多6度目のダービー制覇…、などなどターフを沸かせた様々な話題から、馬トク取材班10人が最も記憶に残った話題や出来事を独断と偏見でランキング。題して2022「馬トクアワード」開催です!
1位 スーパールーキー今村聖奈大活躍(女性騎手の年間最多勝51勝、史上5人目の新人50勝、重賞制覇)
2位 福永が調教師試験合格(13年連続の年間100勝達成=101勝=も23年2月末で騎手引退)
3位 武豊、6度目ダービー制覇(ドウデュースで驚異のレコードV。史上最年長53歳で前人未踏6勝目)
4位 藤沢和調教師が定年引退(通算1570勝。グランアレグリア、タイキシャトルなど管理した名伯楽)
5位 オジュウチョウサン引退(中山グランドジャンプを6度目の制覇。JG1史上最多9勝)
6位 G1初制覇ジョッキー5人(丸田のほか20代騎手4人=横山和、荻野極、坂井、石川=と若手躍進)
7位 ドバイ国際競走で日本馬5勝(5勝のうちG1で2勝(パンサラッサ、シャフリヤール)と中東の地を席けん)
7位 イクイノックス天皇賞・秋&有馬V(天皇賞・秋は5戦目、有馬記念は6戦目と最少キャリアでV)
9位 凱旋門賞で日本馬4頭が惨敗(史上最多4頭も雨で重い馬場に泣き最高着順はタイトルホルダーの11着)
9位 平地G1で1番人気が15連敗(昨年のホープフルSから16連敗も天皇賞・秋でイクイノックスがストップ)
11位 名マイラー、タイキシャトル天国へ(ジャックルマロワ賞、マイルCS連覇などG1・5勝。98年年度代表馬)
11位 ラヴズオンリーユーに米エクリプス賞(日本馬初のBCフィリー&メアターフ制覇。21年の米最優秀芝牝馬に選出)
13位 スターズオンアース牝馬2冠
13位 伊藤雄二元調教師が死去
胸にずっとしまってある言葉がある。馬にも乗れない記者に競馬の本質が分かるのか? 悩んだ末、8月17日に亡くなった伊藤雄二元調教師に相談したことがあった。
「馬をよく見ることですよ。普段のしぐさや調教前、調教後、馬はどう変わるのか。よく観察するんです。馬が教えてくれますよ」。それから毎年、北海道シリーズ中に師が滞在していた函館での調教時間に、一緒に馬を見る機会を何度もつくっていただいた。
「あの馬をどう思いますか」。記者の返答に時に無言、時に熱を帯びての講義。ひりひりとした緊張感のなかで触れた馬への情熱と愛情は、そのまま私の財産になった。
食事にも何度となくご一緒させてもらった。「ここのシェフはいい仕事をするんです」。ただ、おいしいだけではなく、職人の技術や食材にまで関心を寄せた。焼き肉に行けば、肉は絶対に師が焼いた。「おいしいものをおいしく食べる」。絶妙な焼き加減でふるまってくれた。私生活に至るまでこだわりがすごかった。先生、ありがとうございました。(松末 守司)