【ドバイ・シーマC】JAPANのエース、イクイノックス世界一へ加速11秒1

ダイナミックなフォームで加速するイクイノックス
ダイナミックなフォームで加速するイクイノックス

◆ドバイ・シーマクラシック追い切り(22日・メイダン競馬場)

 【ドバイ(UAE)22日=ペン・松末 守司、カメラ・高橋 由二】ドバイワールドカップデー(25日、メイダン競馬場)の諸競走に出走する日本馬が、現地で最終追い切りを行った。ドバイ・シーマクラシック・G1に出走する昨年の年度代表馬イクイノックスは、芝コースで軽快な動きを披露。昨年の同レースに挑戦した僚馬オーソリティの経験を糧に、世界制覇へ向けて順調に調子を上げてきた。

 JAPANのエース、イクイノックスが異国の地で躍動した。追い切りは芝コースで単走。5ハロンからスタートすると、バネを利かせた走りでぐんぐんと進む。直線は持ったままでもギアを上げていき、ラスト2ハロンから11秒3―11秒1と加速ラップを刻んでフィニッシュした。木村調教師は「こういう追い切りをすればこうなるだろうとイメージした通りの動きでした。いい動きをしていたし、少しずつ前進できている」と納得の表情だった。

 世界での借りは世界で返す。昨年、同レースにオーソリティで挑んで3着。中間、勝ったシャフリヤール陣営が計画通りに進めているのに対し、「こちらは行くぞ、行くぞと前掛かりだった。藤原厩舎はいつも通りのやり方をしていてすごいと思った。打ちのめされました」と同師は振り返る。

 ただ、手をこまねいているばかりではない。侍JAPANの活躍を「アウェーで頑張っている。その質の高さはすごい」と話したが、厩舎も世界での経験を糧に全体的な底上げを図り、雪辱に挑んできている。トレーナーは「オーソリティは変化に動じない海外挑戦への教科書みたいな馬。多くを教えてもらった。今回は順調にきています」と手応えをつかむ。

 初の海外遠征、ナイター競馬と壁は高いが、昨年は3歳にして天皇賞・秋、有馬記念を制し、師が「天才」と評する逸材。「ファンに喜んでもらえるような走りを」。日本の頂点から世界制圧へ、機は熟している。

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