G1・3勝馬ソダシの半弟で、白毛馬のカルパ(牡2歳、栗東・須貝厩舎)が5日、9日の函館5R新馬戦(芝1800メートル)のデビューに向け、函館・ダートコースで最終追い切り。2週連続で武豊騎手(54)=栗東・フリー=が騎乗し、初陣Vへ感触を確かめた。
静かに準備を進めた。ソダシの半弟カルパは武豊を背に、ダートコースで最終デモに臨んだ。アルシオーネ(5歳1勝クラス)、カルパ、マジカルステージ(5歳3勝クラス)の隊列でスタート。直線に向いて軽く促されると、しっかりと反応して5ハロン70秒5―12秒3でフィニッシュした。2頭に半馬身遅れたものの、及第点の動きだった。
2週連続で手綱を執った鞍上は「先週は(芝の)本馬場で普通に動いて、今週はダートだったけど時計的にも十分。態勢は整っている。変にテンションが上がっていなかったのもいい」と納得した。ダートで「静」に徹した理由について須貝調教師は「芝で2週やって脚元に何かあったら嫌だから。芝に入れると気が入っちゃうしね」と説明。入念に対策を施しての初陣だ。
シラユキヒメから始まる白毛一族の秘蔵っ子。姉ソダシは阪神JF、桜花賞を勝ち、古馬になってもヴィクトリアマイル制覇とG1戦線で活躍を続ける。さらに、鞍上は競馬界のレジェンド。姉への騎乗こそないが、母ブチコには騎乗経験があり、さらにその姉ユキチャンとのコンビでは08年の関東オークスを制するなど、ファミリーにも十分な理解がある。
6月17日にはアマンテビアンコが東京(ダート1400メートル)で白星デビューを飾っており、白毛一族の勢いはとどまるところを知らない。「結構、走れそうだよ」と鞍上。ソダシが3年前にデビューしたのと同じ舞台で、新たな白星街道のスタートを切る。(松末 守司)