【こちら日高支局です・古谷剛彦】すでに始まっている2025年クラシックに向けた戦い

4月17日の門別で新馬戦を勝利したゲクウ
4月17日の門別で新馬戦を勝利したゲクウ

 ホッカイドウ競馬は4月17日に開幕し、2歳新馬「フレッシュチャレンジ」は、これまで3鞍が終了している。そして、大井競馬でも4月26日に2歳新馬が行われた。勝ち上がっている種牡馬を見ると、スズカコーズウェイ(17日門別、ゲクウ)、ホッコータルマエ(24日門別、ベラジオゼロ)、ディスクリートキャット(25日門別、クインタ)、ニューイヤーズデイ(26日大井、ワンホットミニット)が勝利を挙げている。新種牡馬の産駒は、門別でミスターメロディ(バウアピアーズ、5着)、大井でハッピースプリント(ヤシロヒメ、6着)の2頭が出走している。

 新ダート体系2年目を迎え、南関東以外の各地で行われるネクストスターも定着するなど、地方競馬は例年より早い始動が目立つ。5月は3日に船橋4R、佐賀1Rで新馬戦が組まれ、佐賀ではモズアスコット産駒(エレンスター)が出走予定。また、岩手競馬は5日の盛岡1Rに新馬戦を予定している。

 羽田盃は地方馬たちの出走が少ない中、船橋生え抜きのフロインフォッサルが3着に食い込み、JRA勢の上位独占を許さなかった。兵庫チャンピオンシップでも、船橋のギガースが、ネクストスター東日本の覇者として、積極的なレース運びで5着と、地方代表の意地を見せた。

 ハイレベルなレースを経験することは大きな糧となり、その後の飛躍へとつながる。ホッカイドウ競馬出身馬が、各地に移籍した後に好結果を生み出す理由の一つに、早い時期からハイペースの厳しいレースを経験していることが挙げられる。6月に行われる栄冠賞は、1200メートルを前半3ハロン34秒台で進む。そのような流れは、栄冠賞に限らず、その他のレースでも目立つ。

 交流重賞を主軸としたダート重賞で、地方馬が活躍することは、今後の1歳市場にも大きく貢献する。ホッカイドウ競馬は1日に2鞍、2日は1鞍の新馬戦が行われるが、能検初日となる3月14日に一番時計をマークしたファストワン(牝2歳、北海道・小野望厩舎)が、1日4Rに登場する。その2着だったハーフブルー(同)が1日3Rに出走するが、このレースには社台ファームの外厩馬・エレファントラン(牡2歳、北海道・柳沢好美厩舎)もいる。地方競馬はすでに、来年のクラシックを占う戦いが始まっている。(競馬ライター)

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