「中山の鬼」バランスオブゲームはなぜG2を6度も勝てたのか?宗像調教師が語る馬の特長…26歳現在は乗馬のスーパーホース

2005年中山記念を制したバランスオブゲームと田中勝春騎手
2005年中山記念を制したバランスオブゲームと田中勝春騎手

 今週末の競馬を最後に引退する美浦の宗像義忠調教師(70)=美浦=が30年を超えるキャリアを振り返り、JRA歴代最多となるG2・6勝を挙げた個性派ホース・バランスオブゲームについて語った。

 中山記念連覇や報知杯弥生賞などG2を6勝、重賞7勝を挙げたバランスオブゲーム。特に中山で重賞4勝を挙げ「中山の鬼」として知られる個性派で、馬主がダービースタリオンの開発者・薗部博之氏ということでも話題となった。

 宗像調教師は「センスが良くて、スピードがあって中山は得意としてましたからね。スタートが良くて、1コーナーで前に行ける馬で、そこから流して、最後に直線で頑張るパターンが馬に合っていましたのでね」と中山との相性の良さを振り返った。2002年、中山(芝2000m)で行われた報知杯弥生賞でG2初勝利。「中山コースの2000Mあたりがちょうどよかったですね。(最後の直線は)何とか頑張ってくれと思っていました」と話した。

 30年を超える調教師人生の中でも特別な1頭だった。「やっぱり思い出の馬はいろいろいますけど、最初の頃に活躍してくれたバランスオブゲームですかね。新潟2歳Sが厩舎の重賞初勝利でしたから。やっぱり早い時期に巡り合えて、だいぶエネルギーもらったというか力をもらいましたのでね。今考えると、長く走ってくれて本当に丈夫な馬だったのかなと思いますね」。

 バランスオブゲームの性格について「(一番の武器は)そのへんのセンスの良さ、頭もよかったんでしょうね。手がかからなかったと思いますし、賢い馬だったと思いますよ。素直というか乗り手のいうことをちゃんと聞くというか、乗りやすい馬だったと思いますよ」と表現。「何とかG1と思ったんですけど、そこまでちょっと手が届きませんでしたね…」と話した。

 バランスオブゲームは現在26歳。2017年12月から過ごすクレイン竜ヶ崎で、乗馬のスーパーホースとして活躍中だ。クレイン竜ヶ崎では、初心者クラスから、上のクラスまで幅広く活躍する人気者。現役時代を知る方も来場するという。

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