
3月4日付で引退する東西8人の調教師は、今週末が管理馬のJRAラスト出走。藤沢則雄調教師(70)=栗東=は、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の通算打率にちなんで目標に掲げてきた305勝まであと3勝。「諦めません」と意気込んだ。
土日計9頭出しでミスター超えを目指す。藤沢調教師は、ファンという長嶋氏の通算打率3割5厘にちなみ、305勝をひとつの目標にやってきた。昨夏にJRA通算300勝を達成した際にもインタビューで答えたほどだ。
先週3着のリードプリンシパルは土曜・阪神2Rで意欲の連闘。前走はゲート入りの際に、他馬に騎乗していた国分優が負傷したことで待たされ「タイミングが合わなかった。(体重は)プラスだったし、オーナーの理解も得て連闘します」と今週一発目のレースで勝ち、弾みをつけるつもりだ。阪神3Rのケイコウギュウゴは「ダートに替えて追走が楽だったけど、手応え抜群で仕掛けが早くなってしまったし、距離も長かった」と改めて期待する。日曜・阪神9Rのプリマヴィータは「行ってなんぼ」と開幕週で逃げ切りを狙う。
44歳で開業し、約27年の調教師生活。「先週ぐらいから急にさみしくなってきた。いよいよ自分の番だなと。一生懸命やってきたつもりでも結果が出ず、ここ何年かは苦しみましたが、無事に定年までやれて感謝しています」と穏やかな表情を見せる。27日現在で302勝と、大目標まで残り3勝だが「最後まで諦めません」とファイティングポーズを見せた。(玉木 宏征)