【オーシャンS】まな弟子・富田暁騎手との師弟コンビで木原一良調教師がホースマン人生の花道を飾る

メイケイペガスターでの13年共同通信杯優勝レイの前でほほ笑む木原調教師
メイケイペガスターでの13年共同通信杯優勝レイの前でほほ笑む木原調教師
テイエムスパーダの背には弟子の富田
テイエムスパーダの背には弟子の富田

◆第20回オーシャンS(3月1日、中山競馬場・芝1200メートル)

 東西8人の調教師が今週末の競馬を最後に、別れを告げる。木原一良調教師(70)=栗東=が第20回オーシャンS・G3(同1日、同)にテイエムスパーダで挑む。

 まな弟子とともに、最後の大一番に挑む。木原調教師は富田との師弟コンビでオーシャンSにテイエムスパーダを出走させる。23年に定年解散した五十嵐忠男厩舎から受け継ぎ、数々の重賞に送り出してきた。

 26年にわたる調教師生活のなかでも、特別な思いのある一頭だ。23年のセントウルSで初めて当時26歳の若武者に手綱を任せ、鮮やかな逃げ切りで富田は重賞初勝利を挙げた。「自分は(騎手時代に)重賞を勝てなかったけど、弟子が勝ってくれて本当にうれしかった」。レース後には感極まり涙を流しながら、大仕事をやってのけたまな弟子と固い握手を交わした。

 富田も師匠の引退に合わせて長期遠征中の米国から一時帰国した。20日の1週前追い切りに騎乗し、栗東・坂路で50秒6―12秒7をマーク。見守った木原師は「時計が出たし、しっかり走れていた。動きは悪くないし、状態面はいいと思う」と好仕上がりにうなずいた。

 近2走は2ケタ着順に終わっているが、セントウルSも14番人気からの激走だった。「この馬に関しては自分の競馬ができるかだね。開幕週の馬場も合うと思うし、とにかく自分の競馬をしてくれれば」とトレーナー。師弟の絆で、ホースマン人生の花道を飾る。

 ◆木原 一良(きはら・かずよし)1954年4月25日、北海道出身。70歳。中山・富田六郎厩舎所属で騎手デビュー。JRA通算602戦29勝。84年から栗東・内藤繁春厩舎の調教助手となり、98年に調教師免許取得。99年3月に栗東で開業。JRA通算5655戦352勝(うち重賞11勝)。10年の新潟記念(ナリタクリスタル)が重賞初勝利。

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