ディープインパクトの死から一夜明け、武豊が会見「僕にとってヒーローでした」

第72回日本ダービー表彰式で2冠達成のポーズを決める武豊騎手
第72回日本ダービー表彰式で2冠達成のポーズを決める武豊騎手
急死したディープインパクトについて会見をする武豊騎手
急死したディープインパクトについて会見をする武豊騎手

 クラシック三冠を含むG1・7勝を挙げ、顕彰馬になったディープインパクト(牡17歳)が7月30日に急死した。一夜明けた31日、主戦だった武豊騎手(50)=栗東・フリー=が滋賀・栗東トレセンで会見を行った。

 ―今の心境は。

 「残念な気持ちです。報道などを見て、やっぱり偉大な馬だと改めて思いました」

 ―武騎手にとって、ディープはどんな存在?

 「ひと言ではなかなか難しいですけど、特別な馬ですし、僕にとってはヒーローみたいな馬でした。いつかそういう馬が現れたらいいなと思う馬でした。ともに過ごしている時間はすごく幸せでしたね。出合えて良かったなと思いました」

 ―ディープの乗り味は?

 「きのうもいろいろな報道番組、特集を見ていました。その映像で見ていて、そのときの自分の感触を思い出します。なかなか言葉で表すのは難しいですけど、本当にすごい乗り味だったと思います。約2年間、乗っていて、本当に各レースでいい思い出がたくさんあります」

 ―やり残したことは。

 「凱旋門賞を勝てなかったことですね。世界一強い馬だと思っていましたし、勝たなければいけないと思っていた馬なので、凱旋門賞を取れなかったことは大きな悔しさというか、残っていますね。改めてというわけではなく、ずっと思っています。もちろん、また凱旋門賞にディープインパクトの産駒で行けたらという思いはあります」

 ―残された産駒について。

 「まだ産駒は残されています。種牡馬としても本当に素晴らしかったですから。日本だけではなく、競馬を変えた馬だと思います。彼の遺伝子、最強の遺伝子を、今後も産駒が引き継いでいってくれると思います」

 ―最後にディープインパクトに言葉をかけるとすれば。

 「本当に感謝しか、ありません。ありがとうと言いたいですね」

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