【桜花賞】“絶対女王”リバティアイランド、4か月ぶりも仕上がり上々 川田将雅騎手「精神面でひとつ、しっかりとしたなと」

川田のエスコートで俊敏な反応を見せたリバティアイランド(手前)
川田のエスコートで俊敏な反応を見せたリバティアイランド(手前)

◆桜花賞追い切り(5日・栗東トレセン)

 牝馬クラシック初戦の第83回桜花賞・G1(9日、阪神)の追い切りが5日、東西トレセンで行われた。2歳女王、リバティアイランドは栗東・CWコースで主戦の川田を背に併せ馬で追走先着。阪神JF以来の実戦となる仕上がりを山下優記者が「見た」。

 昨年の阪神JFを2馬身半差で完勝した“絶対女王”リバティアイランドが、約4か月の休養を経て、いよいよターフに戻ってくる。

 注目の最終追い切りは、栗東・CWコースでレッドラグラス(3歳未勝利)を2馬身追走してスタート。川田はラスト1ハロンまで“あえて”並びかけず、じっと我慢させる。そして軽くゴーサインを出すと、瞬時に反応して一気に抜き去った。6ハロン84秒8―11秒2の時計通り、鋭さ満点のフィニッシュだった。先週よりもしっかりと我慢ができていたのも好感が持てる。明らかにレベルアップした。

  馬体に太め感なし 3月10日に栗東トレセンに帰厩したが、当初から馬体に太め感はなく、研ぎ澄まされたように肉体は仕上がっていた。そこから少しずつ、決して焦ることなく、精神面に主眼を置いて態勢を整えてきたが、不安を感じる場面もあった。先月30日の1週前追い切りでは、同84秒6―11秒7をマークしたが、この時は前を行く他厩舎の馬と接近してしまい、手綱を押さえたときに少し行きたがっているようにも感じられた。唯一、この点が気になっていたが、折り合い満点の最終追いを見て不安は消えた。

 追い切り後、手綱を執った川田は「精神面でひとつ、しっかりとしたなと。穏やかに過ごせる時間がとても長くなりました」と成長ぶりを満足そうに話した。前走時の最終追い切りが同82秒0だったことを思えば、ややソフトな仕上げにも映る。ただそれは、もうこれ以上速い追い切りは必要ないということの表れだろう。鞍上はこの馬の長所を「素質です」と即答した。どこまで強くなるのか。その自信に満ちた目つきや表情からも、桜花賞ですら通過点になりそうだ。(山下 優)

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