【ドバイターフ能力分析】日本勢のライバルを徹底分析

 G1ドバイターフが25日に迫った。過去5回の調教国別成績を見ると、日本が3勝、イギリスが2勝、地元UAEが1勝(2022年は日本とイギリスの1着同着)。ロードノース(セン7歳、英・ゴスデン厩舎)についてはステップレース分析をご覧いただくとして、小欄ではそのほかの有力馬をチェックしたい。

 UAEのネーションズプライド(牡4歳、アップルビー厩舎)は、米G1サラトガダービー招待S(芝9・5ハロン)の勝ち馬。メイダン芝2000メートルの前走G3ドバイミレニアムSでは61・5キロの斤量を背負いながら1馬身1/4差をつけて快勝した。3歳時にもメイダンの芝2000メートル戦に勝っており、当地の芝適性が高い。

 UAEのマスターオブザシーズ(セン5歳、アップルビー厩舎)は、2021年のG1英2000ギニー2着馬。昨年は英G3アールオブセフトンS(芝9ハロン)を制したが、態勢が整わず長期休養。今年初戦となった2走前のG2ザビールマイルでメイダン芝1600メートルのコースレコードを塗り替える勝利を収めた。前走G1ジェベルハッタは3着だったが、道中で馬群がごちゃついた上、前残りの展開で脚を余した。今回が真価を問われる一戦となる。

 フランスのジュンコ(セン4歳、ファーブル厩舎)は、仏G3ノアイユ賞(芝2100メートル)の覇者。相手なりに走るタイプで、3走前の仏G2ギヨームドルナノ賞ではのちにG1凱旋門賞で4着となるアルハキームから半馬身差2着に善戦した。前走のダルシャーン賞(オールウェザー1900メートル)では、ボタニク(3着、G1ドバイシーマクラシック出走予定)をあっさり交わし去り、順調な仕上がりを示している。

 2007年の覇者アドマイヤムーン(当時のレース名はドバイデューティフリー)、2016年リアルスティール、昨年同着優勝のパンサラッサと、日本調教馬がドバイターフでG1初制覇を決める例も少なくない。ヴァンドギャルド(牡7歳、栗東・藤原英昭厩舎)、ダノンベルーガ(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)がここで待望のG1タイトルをつかむシーンも想定しておきたい。

 ◆成田幸穂(なりた・さちほ) 1984年8月8日、東京生まれ。(株)サラブレッド血統センター所属。週刊競馬ブック連載「海外競馬ニュース」の編集を担当。同誌のほか、研究ニュースで予想コラム「血統アカデミー」を執筆中。3月25日(土)23時00分から、ラジオNIKKEI第1「ドバイワールドカップデー実況中継」に出演予定。

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