◆第75回東京新聞杯・G3(2月9日、東京競馬場・芝1600メートル、良)
東京新聞杯は4歳以上の16頭で争われ、菅原明良騎手が騎乗した3番人気のウォーターリヒト(牡4歳、栗東・河内洋厩舎、父ドレフォン)が重賞初制覇。3月4日付で定年引退となる河内調教師は18年平安Sのサンライズソア以来、7年ぶり7度目のJRA重賞勝利となった。
勝ったウォーターリヒトは4コーナー12番手の厳しい位置取り。先行勢が止まらない流れだったが、大外から上がり最速タイ33秒2の末脚を繰り出し、ゴール手前ギリギリで武豊騎手を背にしたボンドガールを首差とらえた。武豊騎手にとって、騎手時代の河内調教師は武田作十郎厩舎の兄弟子という師弟関係の間柄。定年前の兄弟子に最後の最後で屈した。
ゴール前の攻防にSNSでは2000年のダービーを引き合いに出すコメントが相次いだ。当時のダービーは最後の直線で武豊騎手のエアシャカールと河内騎手のアグネスフライトが一騎打ちに。両者が併せ馬になる形で激しく競り合い、ゴール板ギリギリで河内騎手が首差制した。河内騎手にとっては悲願のダービー制覇。ゴール前の実況で三宅アナが「河内の夢か?豊の意地か?」と絶叫した。ファンからは「あのダービー、忘れられない!」「河内の夢か?豊の意地か?の2000年日本ダービーで三宅アナの実況が蘇りましたね」とコメントが寄せられた。
この結果にX(旧ツイッター)では「河内の夢」がトレンド入り。往年の競馬ファンには「調教師と騎手と立場が変わってもまさかまた競り合うことになるとは」「なんで令和になっても河内(調教師)の夢と豊(騎手)の意地を見せつけられるのか」「令和になってまた河内の夢か、豊の意地かって言われてるのいいな」「武豊騎手の兄弟子で、河内洋調教師の管理馬に差し切られるとは」「河内の夢か豊の意地か」「河内の夢が勝ちましたね」「定年前に重賞制覇、しびれまくりました」「河内の夢か豊の意地か、が現実になって感動」などのコメントが寄せられている。