【東京新聞杯】“孝行息子”が届けた!河内洋調教師が6年9か月ぶりの重賞V「久しぶりにうれしいね」

ウォーターリヒト(手前)がゴール寸前で差し切り勝ち(カメラ・荒牧 徹)
ウォーターリヒト(手前)がゴール寸前で差し切り勝ち(カメラ・荒牧 徹)
河内調教師(左)と菅原明は笑顔で握手
河内調教師(左)と菅原明は笑顔で握手
ファンのサイン攻めに応える河内調教師
ファンのサイン攻めに応える河内調教師

◆第75回東京新聞杯・G3(2月9日、東京競馬場・芝1600メートル、良)

 第75回東京新聞杯・G3は9日、東京競馬場で行われ、ウォーターリヒト(菅原明)が重賞初制覇を果たした。管理する河内洋調教師(69)=栗東=は来月4日の定年引退を前に6年9か月ぶりのJRA重賞7勝目を飾った。

 来月4日に定年解散を迎える河内厩舎のウォーターリヒトが重賞奪取だ。道中後方4番手でためにためた末脚を、残り300メートルから一気に全開。大外から一頭違う脚いろでグングン先団へ迫ると、先に抜け出したボンドガールをゴール寸前で図ったように首だけ差し切ってみせた。菅原明は「先頭まで少し遠くて届くかなと思ったけどいい脚を使ってくれました」と白い歯をのぞかせた。

 引退が近づく河内調教師は18年以来、7つ目となるJRA重賞勝利。ファンから「先生~」と歓声が上がるなか、「久しぶりにうれしいね」と頬を緩ませた。昨年10月からこれで《1》《1》〈2〉《1》着と充実期を迎えた4歳の“孝行息子”に、「メンバーはそろっていたけど最後は確実に来るのでね。最後に重賞を勝ってくれて良かった」と目尻を下げた。

 昨年のNHKマイルC(8着)以来、2度目のコンビだった菅原明は「しまいはいい脚を使うのでそれを生かす形で乗ろうと思っていました」と笑顔。昨年も日経新春杯のブローザホーンで定年前だった中野栄治調教師に重賞Vを贈った23歳は「河内先生が定年なのでいい結果を残すことができて良かった」と2年連続の大仕事に胸を張った。その鞍上もトレーナーも「まだ成長してくれると思う」と期待の大きさを口にするドレフォン産駒。残りひと月を切った河内厩舎ともども、目が離せない。(石行 佑介)

 ウォーターリヒト 父ドレフォン、母ウォーターピオニー(父ヴィクトワールピサ)。栗東・河内洋厩舎所属の牡4歳。北海道浦河町・伏木田牧場の生産。通算13戦4勝。総獲得賞金は1億3990万円。重賞初勝利。馬主は山岡正人氏。

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