河原田菜々さん、小林美駒さんがJRA騎手免許試験合格 史上最多6人での女性騎手競演あるぞ

騎手免許取得が決まり、健闘を誓い合う河原田さん(左)と小林美さん
騎手免許取得が決まり、健闘を誓い合う河原田さん(左)と小林美さん

 JRAは7日、令和5年度(23年度)の騎手免許試験合格者6人を発表した。大阪府出身の河原田菜々さん(18)、新潟県出身の小林美駒(みく)さん(17)が合格し、3年連続で女性騎手が誕生。同時期にJRAに在籍する現役女性騎手は史上最多の6人となる。この日、競馬学校の卒業式を迎えた6人は3月にもデビューし、昨年、新人騎手史上5人目の年間50勝を達成した今村聖奈騎手(19)=栗東・寺島厩舎=らの背中を追う。

 兄の影響で乗馬を始めて騎手を目指したという小林美さんは、16年の藤田菜七子以来、7年ぶりに誕生する美浦所属の女性騎手だ。競馬学校1年生時は、1期上の今村と同じ厩舎で勉強。「芯が強い方で、いろいろアドバイスもしてもらいました」と振り返る。

 所属厩舎の師匠となる鈴木伸調教師は「先輩の(横山)武史が模擬レースに来てアドバイスをしたり、とても面倒見がいい。競馬に対する見方もだんだん変わってきたし、武史もレースが上手と言っていた」と目を細める。小林美さんも「横山武史先輩から競馬に向かっていく上で日々のトレーニングや努力などを聞いて、とても勉強になります」と、成長の糧にしている。

 一方の河原田さんは小学4年時に祖父の家で競馬を見たことがきっかけで、ジョッキーを目指すと決意した。「人馬一体で駆け抜ける姿を見て、これしかないと思い、中学から乗馬スポーツ少年団に入りました」。厩舎研修では横山武の父、横山典からアドバイスを受けたといい、「とても勉強になりますし、今後も機会があれば、聞きに行きたいです」と目を輝かせる。初めて騎手を預かる渡辺調教師は「女の子っぽくなく、しっかり追えます。体力的な部分はまだですが、それを補う4キロ減を生かしてほしい」と大きな期待をかけた。

 昨年は今村が新人ながら女性騎手の年間勝利数を更新する51勝をマーク。女性騎手4人のそろい踏みも今年に入って4週連続で実現し、一時代を築こうとしている。小林美さんが「負けず嫌いなので同期の中で一番勝ちたいですし、今村さんが1年目に達成した勝ち星を上回りたい」と目標を掲げれば、「勝ち鞍を重ねて新人賞を取れるように頑張りたい」と河原田さん。女性騎手全盛期はもう目の前。6人のそろい踏みが見られる日も、そう遠くない。(松井 中央)

〈聖奈先輩エール「日々頑張って」〉

 ○…昨年JRA51勝を挙げ、女性騎手初の年間50勝を達成した今村が後輩にさっそくエールを送った。「ご卒業おめでとうございます。これからはすべてが自己責任です。しっかりとなりたい自分を明確にして、日々頑張ってください。負けるつもりはありませんが、困ったことがあればいつでも相談してきてほしいなと思います」と温かく迎え入れる姿勢だ。

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