【皐月賞】76年ぶりの牝馬VへホープフルS覇者が6ハロン83秒8―11秒3で先着!万全の仕上がりをアピール

レガレイラ(左)は馬なりで加速した(カメラ・荒牧 徹)
レガレイラ(左)は馬なりで加速した(カメラ・荒牧 徹)

◆第84回皐月賞追い切り(10日・美浦トレセン)

 第84回皐月賞・G1(14日、中山)の追い切りが10日、東西トレセンで行われた。牡馬を撃破したホープフルS以来のレガレイラは美浦・Wコースで万全の仕上がりをアピール。動き1位のG評価となった牝馬を松末守司記者が「見た」。11日に枠順が発表される。

 76年ぶりの牝馬Vへ、レガレイラが静かに万全を伝えた。追い切りは美浦・Wコースでリアグラシア(5歳3勝クラス)との併せ馬。追走から直線は内へと導かれ、またがる助手の手は最後までノーリアクションでも、スムーズにギアを上げて推進力を高める。グンと沈み込んで6ハロン83秒8―11秒3で先着してみせた。

 先週も同コースで併せ馬を行い、馬なりで6ハロン81秒3―10秒9の猛時計をマーク。前走後、早くから皐月賞をターゲットにし、3月14日には美浦トレセンに帰厩。同17日の初時計から日曜日に坂路を上り、水曜日にWコースと順調にメニューを消化してきたように、寸分の狂いなく態勢を整えられてきているのが分かる。

 ルメールの落馬負傷で鞍上はいまだ未定だが、3か月半の充電を経て馬はまさに充実。木村調教師は「最後の強弱はライダーに一任していましたが、結果的にハンドライドする(強く追う)必要はなかった」と納得。課題とするスタートも「厩舎で積み重ねている」と最善を尽くしてきている。

 牡馬を一蹴した衝撃のホープフルS。平均ペースの流れだったにもかかわらず、ラスト3ハロン12秒4―12秒0―11秒5の加速ラップを4角10番手から一気に差し切るハイパフォーマンスを見せた。トライアルごとに勝ち馬が変わる牡馬路線にあって、同じ舞台で牡馬を寄せ付けなかった実力は紅一点でも頭1つ抜けていると言っていい。

 偉業へ、チャレンジスピリットを掲げた。牝馬が勝てば1948年(ヒデヒカリ)以来、76年ぶり史上3頭目。「何かを決めつけて今まで通りにやっていくのではなく、新しいこともやっていかなければ」と木村師は覚悟と自信をにじませた。期待のスワーヴリチャード産駒で再度、牡馬を一蹴し、歴史を動かすと見る。(松末 守司)

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