【中山記念】「G1レベルで結果を出せます」21年ぶりコースレコードVのシックスペンスにルメール太鼓判

コースレコードで中山記念を制したシックスペンス(手前)
コースレコードで中山記念を制したシックスペンス(手前)

◆第99回中山記念・G2(3月2日、中山・芝1800メートル、良)

 第99回中山記念・G2は2日、中山競馬場で行われ、2番人気のシックスペンス(ルメール)がコースレコードでV。今後のビッグレースでの活躍に期待が高まった。

 自慢の末脚で強豪をねじ伏せた。最後の直線。シックスペンスは先に抜け出したエコロヴァルツの背後から後を追うようにじわじわと加速を開始。急坂の手前からルメールの左ステッキに呼応し、もう一段ギアを上げると、押し切りを狙うライバルを上がり3ハロン最速となる33秒9を繰り出してゴール寸前で鼻差とらえた。04年にサクラプレジデントがマークした1分44秒9のコースレコードを0秒1更新。記録を21年ぶりに塗り替える快走に「ちょっとビックリした」と鞍上も驚嘆の声を上げた。

 最内枠からゲートを決めたが、序盤はやや行きたがる若さも見せた。それでも向こう正面で折り合いがつくと、中団の内ラチ沿いでしっかりと末脚を温存できたことが大きかった。さらに、開幕週で差し馬には厳しい芝状態だったが、前半のペースが流れたことも奏功した。ルメールが「すごくいいメンバーだったのでG1レベルで結果を出せます」と評価するのも納得のパフォーマンスだった。

 前走の毎日王冠快勝後はマイルCSを目標に調整されたが、1週前追い切り後に歩様が悪化。蹄(ひづめ)に炎症を起こし、回避を余儀なくされた。今回はそれ以来5か月ぶりの実戦で馬体重はプラス10キロ。ルメールも「心配しました」と不安こそよぎったが、「反応がとても良かった。すごくいい脚を使ってくれました」と結果ですべてを一蹴した。

 大阪杯(4月6日、阪神)の優先出走権を手にし、これでデビューから6戦5勝。1800メートルのG2は3戦全勝と完璧なキャリアでここまで駆け上がってきた。国枝調教師は「きょうは八分ぐらい。調整も苦労したけど、それでレコードで伸びてくるんだからすごいね」と成長力を絶賛した。今後は未定だが、G1をはっきりと意識できる勝利だったことは間違いない。(石行 佑介)

 シックスペンス 父キズナ、母フィンレイズラッキーチャーム(父トワリングキャンディ)。美浦・国枝栄厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算6戦5勝。総獲得賞金は2億900万1000円。主な勝ち鞍は24年スプリングS、毎日王冠(いずれもG2)。馬主は(有)キャロットファーム。

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